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中谷美紀:女性総理役に「夢を託した」 女性に生まれ「悩んだり、失敗したり、紆余曲折あった」と吐露

 女優の中谷美紀さんが10月4日、東京都内で実施された映画「総理の夫」の舞台あいさつに俳優の田中圭さんとともに出席した。夫に支えられながら政界で奮闘する、史上初の女性総理・相馬凛子を演じた中谷さんは、「凛子に夢を託して、女性がより輝き、生きやすい社会になってくれたら、ひいては男性も子供たちも、お年を召した方々も、すべての方々が幸せになってくれればいいなと思いながら演じていました」と撮影を振り返った。

 中谷さんは、役を振り返りながら「女性として生きていくの、大変ですよね。皆さん、ご苦労ありませんか? 私はけっこう苦労しました」と観客に話しかける一幕も。「今では女性に生まれてよかったなと思いますけど、そこに至るまでは、いろいろと悩んだり、失敗したり、たくさん紆余(うよ)曲折がありました」とし、「でも凛子に夢を託して」と思いを明かしていた。

 映画は、原田マハさんのベストセラー小説「総理の夫 First Gentleman」が原作。近未来の日本が舞台で、史上初の女性総理となった妻(中谷さん)と、史上初のファーストジェントルマンとして担ぎ上げられてしまう“鳥類オタク”の夫(田中さん)が、激動の日々に巻き込まれていく姿を描く。

 この日は「東京・パリ2都市生中継」として、パリから原田さんが中継でイベントに参加した。

 原田さんは、凛子のキャラクター像について「自分の理想を全部描いた。とにかくカッコいい女性。ひところ“ハンサムウーマン”なんて言葉もありましたけど、すごくハンサムな人で、さっそうとしている。名前のとおり凛としている。どんなことにも屈しない。未来を見すえて『皆を引っ張っていくんだ!』というリーダーシップを持っている人」と説明した。

 凛子を演じる人物として当初から中谷さんを考えていたといい、「頭の中で完全に中谷さんを妄想していた。中谷さんにこの役を本当に演じていただくことになったと最初にうかがったとき『私の妄想がリアルになるの!?』とすごくビックリしたし、とてもうれしかったです」と満面の笑みを見せた。

 それを聞いて中谷さんは「大変おこがましいことで、『宣伝用のリップサービスかな』とずっと思っていました。本当ですか?」とたずねると、原田さんは手を左右に振り、リップサービスを笑顔で否定していた。  

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