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30歳のころ:藤あや子さん 還暦でビキニ姿に ジェニファー・ロペスに憧れて美ボディー作り

 第一線で活躍する著名人の「30歳のころ」から、生きるヒントを探します。第6回は歌手の藤あや子さん。当時の思い出や、アラサー時代をより輝かせるためのアドバイス、初めての写真集「FUJI AYAKO」などについて聞きました。(全3回の3回目、編集・取材・文/NAOMI YUMIYAMA)

 昨年還暦を迎えた藤さん。4月15日に、初の写真集「FUJI AYAKO」を発売した。石垣島の自然の中で、ヘルシーで艶やかな美ボディーを披露している。

 「当初は写真集ではなく、エッセー本というお話でした。でも、写真の仕上がりがすごく良かった。『エッセー本にするには、もったいないのでは?』ということになり、結果的に写真集になったんです」と明かす。

 体幹トレーニングのために、もともと体作りには関心があった藤さん。10年前からヨガを始め、2年半前からはキックボクシング、ピラティスのトレーニングも重ねた。

 「自分を変えなきゃいけないなと思ったきっかけは、ジェニファー・ロペスです。2年前にスーパーボウルで踊っている彼女をテレビで見て、『50歳なのに、こんなにきれいな女性がいるんだ!』と驚きました。ジェニファーがお酒を断って自分磨きをしていることに刺激を受けて、私もお酒もやめました。ミーハーなんです、私って(笑い)」

 仕事をしながら週に4日のトレーニングを自らに課し、ボディーメークを続けていた。撮影のオファーをもらったときは、すぐにOKしたという。

 「やります!って即答しました。これまで頑張ってきた自分に、神様がチャンスを与えてくれたのかなと思いましたね。普段やっていることの積み重ねがあったので、今回のために特別にしたことはありません。サプライズです、これは」と、喜びを明かした。

 ◇朝の海での撮影で心臓がバクバク 石垣島の自然のパワーを浴びて

 撮影は、藤さんが信頼しているカメラマンの浅井佳代子さんと去年の11月に行われた。

 「浅井先生は撮影している姿がすごくパワフルで、大好きな方です。好奇心が旺盛で、いくつになってもあの感覚は必要だなって思いますね。浅井先生なら演歌歌手の自分とは違う、新しい面を見せられるんじゃないかという期待もあってお願いしました」

 実は海が苦手という藤さんだけに、11月のビーチでの撮影は大変な部分もあったが、充実したひとときが過ごせたという。

 「浅井先生が朝日の中の海のショットを撮りたいと希望されたので、朝の海に入りました。寒くて心臓がバクバクしてましたけど、できあがった写真を見たら、さすが浅井先生だなと感動しました。一方、ジャングルでの撮影は、自分が自然の一部になり、大自然のエナジーに包まれている感覚でしたね。ビキニを着て海辺を走るとか、ベタなこともやっているんですけど、青春してる感じで楽しくて(笑い)。お天気も素晴らしくて、いろんな奇跡が生んでくれた写真集だと思います」

 大自然の中、今を思いきり自然体で楽しんでいる藤さんのエネルギーと艶やかな魅力を感じられる写真集。年齢を重ねても、女性は輝けるというメッセージも込められている。

 「女性スタッフと作った写真集なので、いつもより自由で自然体な私を発見していただけると思います。女性が見て、“艶かっこいい”なと思ってもらえるとうれしいです」と、ほほ笑んだ。

 <プロフィル>

 ふじ・あやこ 演歌歌手。1961年生まれ、秋田県出身。1985年にNHK「勝ち抜き歌謡天国」で優勝し、1989年にシングル「おんな」で再デビュー。代表作はシングル「こころ酒」「むらさき雨情」など。

 *……写真集「FUJI AYAKO」▽講談社▽4月15日発売。4950円

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