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長澤まさみ:「共感することの多い役」 “落ちぶれた”アナウンサー役で10月期ドラマ主演 社会派エンタメ作 眞栄田郷敦、鈴木亮平も出演

 女優の長澤まさみさんが、10月期の連続ドラマ「エルピスー希望、あるいは災いー」(カンテレ・フジテレビ系、月曜午後10時)で主演を務める。長澤さんは、ある殺人事件をめぐる冤罪疑惑を追うアナウンサー浅川恵那を演じる。長澤さんは「自分の中にある、“恵那み”を絞り出して演じたいです。共感することの多い役でした。落ち着いて、起こる出来事に反応していきたい」と話している。

 恵那と共に行動するうだつのあがらない若手ディレクター岸本拓朗役で眞栄田郷敦さん、恵那と拓朗の先輩で報道局のエース記者・斎藤正一役で鈴木亮平さんが出演する。

 ドラマは、実在の複数の事件から着想を得て制作された社会派エンターテインメント作品。スキャンダルによってエースの座から転落したアナウンサー浅川恵那と彼女に共鳴した仲間たちが、ある事件の冤罪疑惑を追う中で、一度は失った“自分の価値”を取り戻していく姿を描く。タイトルの「エルピス」は古代ギリシャ神話で、中からさまざまな災厄が飛び出したと伝えられる「パンドラの箱(壺)」に唯一、残されていたもので、良きことの予測として“希望”、悪しきことや災いの予測として“予兆・予見”とも訳される言葉。

 恵那は拓朗に持ち掛けられ、犯人とされた男の死刑が確定した、10代の女性が連続して殺害された事件の冤罪疑惑を追う。脚本はNHK連続テレビ小説「カーネーション」などの渡辺あやさん、演出は映画「モテキ」「バクマン」などの大根仁さんが手がける。

 長澤さん演じる主人公の恵那は、大洋テレビのアナウンサー。入社当初は抜群の容姿と好感度の高さから「10年に一人の逸材」と持てはやされ、本人の報道志向もありゴールデンタイムのニュース番組のサブキャスターを務める。しかし複数番組を担当する激務のなかで次第に疲弊していき、徐々に人気に陰りが見え始めたところで、週刊誌に路上キス写真が掲載され、ニュース番組を降板。現在は、社内や視聴者から「落ちぶれた」と後ろ指をさされながら、“制作者の墓場”と揶揄(やゆ)される深夜の情報番組「フライデーボンボン」のコーナーMCを担当している。

 物語では、番組で見せる華やかなアナウンサーの表情とは異なる、恵那が抱える葛藤・苦悩が随所で描かれていく。

 ◇長澤さんのコメント全文

ーー企画や脚本を読んで感じたことを聞かせてください。

 世の中にある正義って、具体的に何を指しているのか戸惑うことがあります。自分の正義を貫くことも容易ではないし、人それぞれひたむきに今と戦っているんだなって思います。目の前に起こることに夢中になって、明日を生きる。そんな風に人生を歩めたらいいなと思いました。渡辺あやさんの物語と時間の流れに、身を委ねて楽しんでもらいたいです。

ーー浅川恵那という人間とどう向き合っていきたいですか。

 自分の中にある、“恵那み”を絞り出して演じたいです。共感することの多い役でした。落ち着いて、起こる出来事に反応していきたいです。

ーー視聴者へメッセージをお願いします。

 スピード感のある作品になるのではないかと思います。登場人物それぞれの息づかいを感じて、自分を重ね合わせて見てもらいたい作品です。最後まで何が起こるか、見届けてください。

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