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第一線で活躍する著名人の「30歳のころ」から、生きるヒントを探します。今回は女優の高岡早紀さん。当時の思い出や、30歳をより輝かせるためのアドバイス、8月20日から上演される二人芝居「毛皮のヴィーナス」などについて聞きました。(全3回の2回目、編集・取材・文/NAOMI YUMIYAMA)
8月20日から始まる舞台「毛皮のヴィーナス」で、初の二人芝居に挑戦する高岡さん。女優業以外でも幅広く活動を続け、今年4月から情報番組「ポップUP!」(フジテレビ系)にコメンテーターとして出演している。
「『ポップUP!』のお話をもらったときは、『悩んでもしょうがないから、やってみようか』と、すぐに引き受けました。それで後からすごいことを引き受けちゃったと気づいて(笑い)。なにより、50歳目前の私に新しいことをやらせてみたいなと思ってくださる方々に感謝をしたいですし、私にできることがあるのであればやってみたい、と思って飛び込みました」
番組では、高岡さんの生き生きとした美しさと人間味あふれる発言が視聴者から好評だ。どんなことにもポジティブな高岡さんに、30代のころにやっておいて良かったことを尋ねると、「手抜きですね」と、ほほ笑んだ。
「20代はまだ子供なところもあって、私自身、なんであんなに頑張ってきたのかと思うほど背伸びをしていた気がするんです。それに比べて30代は、経験も増えて大人になっています。肩の力を抜くところは抜いて、上手に手抜きをすることで、少し息抜きをしてほしいんです」
目標を掲げてがむしゃらにやり続けるだけでは、息切れをしてしまい、すべてを投げ出したくなることもある。
「30代はそんなに頑張らなくても何とかなる年齢。自分の中でうまく手を抜くことも大切にして、理想の仕事や生活を目指してもらえたらと思うんです」
◇恋愛も肩の力を抜いて 相手に頼れるところは頼って
次に、30代のころに「やっておいた方が良かったこと」を尋ねると、「自分一人で頑張るのではなく、ときには人に頼ってみては」とアドバイス。高岡さん自身、特に恋愛面では、後から反省することが多かったという。
「10代では恋愛を楽しんで、20代では結婚を目標にとか、私自身も世代によってさまざまな恋愛をしてきました。でも、私が10代のころから唯一変わらないのは、人に頼りたくないということなんですよ。自分でも可愛くないと思うんですけれど、こういう生き方しかできないので仕方ないんです」
まったく頼らないわけではないし、ときには弱音を吐いたこともある。でも、最終的には相手に弱みは見せず、「一人で頑張りたい」という気持ちを優先してきた。
「ここは私が頑張るところじゃないんだけどな、と後から反省することも多かったんです。現実に、これまでちゃんと恋人に頼ることができていれば、今の私はシングルじゃないと思います(笑い)。子供たちがいるので、寂しいとかはないんですけど、一人よりは誰かがいた方がいいし、その人に甘えられるなら頼ってもいいなって。その方がもっと楽に生きることができると思うんです」
<プロフィル>
高岡早紀(たかおか・さき) 1972年生まれ。15歳でテレビCMのモデルとして芸能界デビュー。1994年、「忠臣蔵外伝 四谷怪談」で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞。結婚、出産後も、話題作に多く出演し、女優として第一線で活動を続ける。2022年4月にスタートした情報番組「ポップUP!」(フジテレビ系、月~金曜午前11時45分)の金曜レギュラーとして初めてのコメンテーターに挑戦。
*……舞台「毛皮のヴィーナス」▽作:デビッド・アイブズ▽翻訳:徐賀世子▽演出:五戸真理枝▽出演:高岡早紀、溝端淳平▽上演:8月20日~9月4日▽会場:シアタートラム(東京都世田谷区)