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俳優の米倉涼子さんが主演するAmazonオリジナルドラマ「エンジェルフライト 国際霊柩送還士」の世界配信が3月17日、Prime Videoで始まった。同名のノンフィクションが原作で、国際霊柩(れいきゅう)送還士の伊沢那美を演じた。10年ほど前に原作となったノンフィクションを読み、那美のモデルとなった女性に「こんなエネルギッシュな人が世の中にいるなんて!」と感銘を受けたという米倉さんに役どころや作品について聞いた。
「映像化を聞いて運命を感じました。原作に書かれた仕事の内容やリアルなありさまは想像するだけでつらかったり、怖かったりしますけれど、それに向き合う国際霊柩送還士の方々の“人間力”がすごいなと当時はイッキ読みしました。
演じるときは、“気っ風(きっぷ)のいいおばちゃん”をイメージしました。思ったことが口に出たり、気持ちが顔に出たりするところは私と似ています。いい意味で素直。負けず嫌いで、男性に負けたくないという気持ちのある、“女性なんて”と思っている人を蹴っ飛ばしてしまうようなエネルギッシュな人です」
国際霊柩送還士は、外国で亡くなった邦人や日本で亡くなった外国人の遺体を故国へ送り届ける。ドラマでは米倉さんが演じる伊沢那美や、那美が社長を務める会社「エンジェルハース」の社員が、亡くなった人のいる現地へ飛び、遺体の確認や処置、手続きなどを行う。
専門性が高くデリケートな問題を扱う難役を演じる手助けになったのは、那美のモデルとなった国際霊柩送還業を行う専門会社の代表・木村利惠さんだ。
「利惠さんに何度もお目にかかって、ご本人に背中を押してもらった感じがします。仕事でお話ししているときの振る舞いもずっと見ていました。困ったら理惠さんみたいにやろうという気持ちでした」
渡航先で暴行を受けて亡くなった若者や、テロの被害者の遺体を扱うエピソードもある。さまざまな状態の遺体に処置を行う様子は一見、手術のようにも見えるが「そう思われるのはイヤ」ときっぱり。
「亡くなっている方の処置は、ご遺族の方に、生きていたころを思い出してもらえるような状態に戻すことも目的の一つなんです。ご遺族は、亡くなっているだけでも悲しい。その事実はかみしめなきゃいけないけれど、亡くなった方の人生も魂も帰宅してもらい、元気だったころの思い出を思い返してもらえたらいいねという、(国際霊柩送還士の)仕事ぶりを大切にしなきゃいけないという想(おも)いで取り組みました。
この職業を通して生きる喜びや、家族の絆を感じてもらえる物語だと思っています。どうしても悲しい部分はたくさんあるんですけど、生きていたことにありがとうといえる、生命を感じるドラマになっています」