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5月8日から新型コロナウイルスの感染法上の分類が、季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に引き下げられる。外出や旅行ニーズも高まり、外で過ごす時間が一気に増えると考えられる。そこで気になるのは紫外線対策。資生堂PRの濱田実佑さんに日焼け止めの最新事情を聞いた。
◇トレンドは多機能アイテム、幅広い形状
日焼け止めのトレンドは大きく二つある。
一つは、1本で何役もこなす多機能アイテム。「紫外線から守るだけでなく、乾燥を防ぎたい、美白対策もしたい、化粧下地と一体化したものがいいなど、ユーザーのニーズに合わせて、複数の機能を持ち合わせたアイテムが増えています」
二つめは、幅広い形状。「一般的なジェル、ミルクだけでなく、パウダー、スプレー、スティックなど、好みや使用シーンで使い分ける方が増えています」
例えば、朝はしっかりジェルなどを塗り、午後のメーク直しのタイミングなど時間がたってからスプレーを活用するなど、その日のスケジュールに合わせて、効果的な対策が可能になる。自分にとってベストなアイテムを選んで、外出を楽しみたい。
◇紫外線と日焼け止めの基本をおさらい
気温や湿度の上昇、紫外線量、冷房による温度差などで、夏の肌はダメージを受けて疲れぎみ。基本的なスキンケアを欠かさず、紫外線ケアをすることが大切になる。
「私たちの皮膚の一番外側、角層は約0.02ミリの厚さで、ラップ1枚分といわれています。紫外線を浴び続けると、角層のバリア機能が低下し、乾燥やしわ、たるみの原因になります。紫外線は、曇りや雨の日も含めて365日降り注いでいますが、特に3月ごろから強くなっていきます」
さらに、紫外線を浴びると疲れやすくなるという。体力や免疫力が低下しないよう、通気性のいい長袖の衣類を着用することも対策になる。
日焼け止めアイテムに表示される「SPF」は、強力な紫外線B波を防ぐ時間の長さ、「PA」は、地表に届く紫外線の約9割を占める紫外線A波を防ぐ強さを示している。地球の温暖化が進み、紫外線が届く量が増えてきていることに対応するため、「SPF50+、PA++++」という最高値を表示するアイテムが増えている。
「生活環境によっては、SPFやPAの数値が低いものでも十分対応できますが、『とにかく紫外線から肌を守りたい』というユーザーのニーズで、日常的にSPF50+のアイテムを使っている方も多いと思います」
以前は、紫外線カットに重点を置いたために、「肌に塗るとキシキシする」など使用感がよくなかったり、クレンジングでないと落ちなかったりと正直、ユーザーにとって使いにくいアイテムもあった。
濱田さんによると、現在は「スキンケア効果も高くなり、使用感も格段に上がりました」という。