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第一線で活躍する著名人の「30歳のころ」から、生きるヒントを探します。今回は実業家・美容家の君島十和子さん。当時の思い出や、30歳をより輝かせるためのアドバイス、4月に発売した書籍「アラ還十和子」(講談社)などについて聞きました。(全3回の2回目、編集・取材・文/NAOMI YUMIYAMA)
◇20代の反省で学んだ、紫外線対策の重要性
結婚、出産、キャリア……。選択肢が多いアラサー時代は、いろいろ悩みが多い時期。君島さんに、まず30代で「やっておいて良かったこと」を聞いた。
「美容面で言わせていただくと、紫外線ケアです」と、君島さんは話す。
「紫外線ついては私が30代のころは、まだ世の中であまり言われていなかったんです。けれど、私は20代のとき紫外線で肌をボロボロにした経験がありましたので、当時からかなり気にしていました。紫外線は老化の原因の8割と言われますし、とくに直射の紫外線が恐ろしいんです。
子育て中はベビーカーにUVクリームを乗せて、玄関先でエレベーターを待つ間に日焼け止めを塗っていました。もちろんサングラスや帽子、日傘は365日用意して気をつけていまましたね。そんな月日の積み重ねが、今の自分の経年劣化を少しでも食い止めてくれたのだとしたら、ありがたいですね。すべては20代の時の経験があったからです」
次に、30代で「もっとやっておいた方が良かった」ことを尋ねると、「目元のケアです」と挙げた。
「いろんなところから老化はスタートするんですけど、目元が一番早いんです。目元には、一発逆転のケアはないと思うんです。それに“眼球回り”はアグレッシブな美容医療も受けにくいと聞きますので、自分でやるしかないんです。
正直、30代のころって、“アイクリームなんて必要なの?”と思うかもしれません。でも、40代になって慌てて気になることをやり始めても、“遅いな”と感じると思います。やっぱり、予防なんです。キレイなうちからスタートすることが、一番効果的だと思います」
◇奇跡のアラ還から30代女性にメッセージ
今年は57歳になり、ライフスタイル本「アラ還十和子」も好評の君島さん。間近で見てもシミ一つない陶器のような肌は驚異的だが自身は、「今までの人生で、自分が一番きれいだったのは40代だったと思います」と心境を明かす。
「若いみなさんは、よく“もうすぐ40歳になるんですけど……”とおっしゃるんですけど、30代ってエネルギーも内面も外見も上り坂です。それを十分に生かしてほしいし、立ち止まらないでほしい。発信してほしいし、自信をもってほしいなと思います」
さらに、「忙しくて自分の時間もなかなか取れないと思いますけれど、できれば一日5分でいいので、自分と向き合う時間をもってくれたら」とほほ笑んだ。
「私は昔から毎朝洗顔をするとき、大変なときほど鏡を見て『頑張れ!』って自分にエールを送っています。“脳はだまされる”って言うじゃないですか(笑い)。そうすることで、いい循環になると聞いたことがあるんです。
30代はまだ若い分、転がりだしたら早いと思うので、好循環の方に自分を乗せていき、ネガティブな感情をなるべく手放して、上昇気流を軽やかにつかんでほしいですね。それが30代の美しさを十分に生かす方法なんじゃないかな」
<プロフィル>
きみじま・とわこ 1966年5月30日、東京生まれ。高校在学中に「JAL沖縄キャンペーンガール」に選ばれ、芸能界デビュー。1986年、女性誌「JJ」(光文社)のカバーガールを務め、同誌で専属モデルに。のちに舞台、テレビなどを中心に女優として活躍。結婚を機に芸能界を引退。2005年、二十数年に及ぶ美容体験をもとに、化粧品ブランド「FTC(フェリーチェトワココスメ)」を設立した。現在はテレビや雑誌などで活躍しながら、自身のSNSで飾らない等身大の素顔を見せている。
*……「アラ還十和子」では、君島さんの美を支えるポリシー、“おうちごはん”のレシピや愛用の掃除グッズなどを公開。仕事や家族、友達への思い、生き方などを素直な言葉でつづった。年齢を重ねてもなお輝き続ける理由をひもとく。A5判、144ページ。1760円。