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ミス日本2024:ウクライナ生まれの椎野カロリーナさん「お母さん、グランプリ獲ったよ」 日本人として認められたい思いで応募

 「第56回ミス日本コンテスト2024」の最終審査が1月22日、東京都内で開かれ、愛知県出身、モデルの椎野カロリーナさん(26)がグランプリに輝いた。最終審査後の取材で、最初に喜びを伝えたい人を聞かれ「家族で、特に母には一番に報告したい」と答え、どんな言葉をという投げかけには、「私を日本に連れてきてくれ、私を日本人にしてくれたきっかけの人なので、『お母さん、グランプリ獲ったよ』と言いたい」と笑顔で話した。

 椎名さんは身長172センチ。ウクライナ生まれで、5歳の頃に来日し、昨年SNSで帰化を報告した。趣味はウオーキング、ヨガ、登山。特技はモデルウオーキング、ポージング。座右の銘は「山高きが故に貴からず」。将来の希望は和の心を重んじた奥ゆかしい女性になること。

 コンテストへの応募動機について、「5歳の頃から日本に住み、気づいたら日本語が話せて日本人として生きていた」が、周囲の言動で「初めて見た目が違うことに気づきました」と椎野さん。そうした悩みを持った幼少期を過ごし、「日本人として認められたい思いが最初のきっかけ。勉強会を通じて、何かできることはないかと思うようになり、人を見た目で判断しない社会づくりをしたいことが最終的に目標になってエントリーしました」と説明した。

 そんな椎野さんは、グランプリ受賞後のスピーチでは、「夢のよう。名前を呼ばれた瞬間に涙が止まらなくなりました。人種の壁というものを前に、日本人として生きてはいますが、なかなか受け入れてもらえないことも多くあった中で、今回日本人として認められたという感謝の気持ちでいっぱいです」と涙を流しながら喜びを語っていた。

 「ミス日本コンテスト」は内面・外見・行動の三つの「日本らしい美しさ」を磨き、社会で活躍することを後押しする美のコンテスト。容姿だけでなく心の持ちようや社交性など幅広い人間性を問う。1950年から開催され、これまでに女優の山本富士子さんや藤原紀香さんらを輩出している。この日の最終審査では、12人のファイナリストが着物審査、ドレス審査、スポーツウエア審査に挑んだ。

 準ミス日本には大阪府出身、関西大学商学部商学科2年の石村彩華さん(20)さん、ミス日本「水の天使」は神奈川県出身、日本大学生物資源科学部応用生物科学科2年の安井南さん(19)さん、ミス日本「海の日」は鹿児島県出身、東京大学前期教養学部理科一類2年の有馬佳奈さん(22)さんが選ばれ、ミス日本「みどりの大使」とミス日本「ミス着物」は東京都出身、慶応大学商学4年の安藤きらりさん(23)がダブル受賞した。

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