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“10頭身”とも言われる抜群のスタイルで知られ、ファースト写真集「SUERTE(スエルテ)」(主婦の友社)を発売したモデルの香川沙耶さん。写真集のイベントには、美しい体をあらわにしたシースルーのドレスで登場し、ファンや報道陣を驚かせた。一方で、ラジオから流れる可愛い声も話題に。現在29歳、モデル歴10年。これまでの歩みや自身にとって欠かせないものから素顔をひもとく。(前後編の前編)
◇ラジオの仕事でコンプレックスが武器に
「10頭身と書いてあると、だいたい私の記事なので、ありがたいですね」と照れたように笑う。満面の笑みと、可愛らしい声で穏やかに語る姿は、写真集やファッションショーで見せる攻めたようなクールな姿とは異なる魅力にあふれている。
「顔立ちや声がコンプレックスだったんです。憧れはカッコいいとか、クールな感じ。顔の輪郭も縦長で、骨格を感じるような顔立ちが好き。でも自分はアンパンマンのようなまるい顔立ちで、声が高い。どうにか理想に近づけようとメークを変えたり、大人っぽく話したりしているつもりなんですけど、カッコいい感じになれないんですよね」
「女性が憧れるモデル」を目指し、実際に「沙耶ちゃんみたいになりたい!」と女性に支持されてきた。1年ほど前から、FMヨコハマの番組「Tresen(トレセン)」でアシスタントDJを始めたことで、声のコンプレックスが解消されてきたという。
「始めたころは、自分の声を聞くのがイヤでした。でも今回の写真集のイベントには、ラジオを聞いて来てくださったファンの方もいて『声が可愛くて、本物を見たかった』と声をかけてくれました。うれしかったですね。ラジオをきっかけに男性のファンの方が増えて、広がりを感じました。この声を仕事で求められることが驚きですし、自分の声を昔より好きになりました」
◇フィリピン育ち、スカウトで芸能界へ
東京生まれ、フィリピン・マニラ育ち。生まれてすぐ母の母国フィリピンへ渡り、10歳まで祖父母のもとで暮らした。その後、日本に住む母のもとに戻り、小学校へ。スカウトされて芸能界入りし、18歳のときギャル雑誌でモデルデビューした。
「祖父母に愛をもらって、とても満たされ、恵まれて育ちました。私のベースはほとんどフィリピン。言葉は日本に来てから勉強しました。小学3年の終わりごろ、いきなり日本の学校に入ったんです。大変でしたが、いいタイミングだったと思います。シャイではあったけれど、自分の意見を相手に伝えたい気持ちが強かったので、言葉はすぐに覚えられました。ただ、書くことと、敬語には苦労しましたね」
高校生のころの夢は保育士だった。しかし、街を歩くと芸能界へスカウトされるようになり、現在の所属事務所からは同じ日に2回、声をかけられたという。
「1日に2回、同じ事務所の別の人から声をかけられるのは初めてだったので縁があるなと思って、決めました。それからモデルの仕事、一本です。アルバイトもしたことがなく、これしかやったことがないので不安になることもありましたが、最近は長く続けられるってすごいことなんじゃないのかなと自信になってきています」
◇ギャルモデルをへて健康美で一躍注目
モデルデビュー後は約半年でギャル雑誌の専属モデルに。当時を「私自身はギャルではなかったので、マルキュー(ギャルの聖地とされたファッションビルSHIBUYA109)のブランドを一生懸命覚えて、カラコンを入れて、髪もブリーチしました」と懐かしそうに振り返った。
20歳のころには、健康的な美しさを競う「ベストボディ・ジャパン」の全国大会で総合優勝し、“10頭身”というスタイルの良さと相まって注目を浴びた。
「当時は、若くて、自分がなにを発信できるかも分かっておらず、なんでもやります!という時期でした。どうしても勝ちたかったので、大会の半年ぐらい前から毎日1回2時間のトレーニングを朝晩、頑張りました。『重いものを、あともうちょっとの力で持ち上げる』という感覚が、私にとても合っていて、いまでも定期的に続けています」
*……写真集「SUERTE(スエルテ)」は、香川さんが「行ってみたかった」というフィリピンのエル・ニドで撮影した。「スエルテ」は香川さんの祖母がよく使っていた言葉。「『これをやるとスエルテだよ、縁起がいいよ』と、よく言っていました。とても好きな言葉です。みなさんもポジティブに、ハッピーになってほしいという思いを込めました」。A4判、96ページ。4400円。電子書籍版も発売中。