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俳優ののんさんが、映画「私にふさわしいホテル」(堤幸彦監督、12月公開)で主演を務めることが6月10日、明らかになった。同日、のんさんがレトロな衣装に身を包み、原稿用紙を前にデスクで思案するビジュアルが公開された。
映画は柚木麻子さんの同名小説が原作。新人賞を受賞したものの、大御所作家・東十条宗典の酷評で、小説を発表する場も得られなかった不遇な新人作家・加代子(のんさん)。加代子が憧れの「山の上ホテル」に宿泊すると、上階に東十条が泊まっていた。大学時代の先輩で編集者の遠藤の手引きで東十条の執筆を邪魔し、締切日に文芸誌の原稿を落とさせる。ここから加代子のさらなる不遇と試練が始まり、東十条との因縁の対決は、誰にも予想できない方向へと突き進んでいく。
のんさんは、「とてもやりがいのある作品でした。加代子の野心は手段を選ばない破天荒なもので、敵も味方も自分の目的のために仲間に取り入れていく姿はもはやすがすがしいと思いました。この荒唐無稽(むけい)で強引、爽快な物語はたくさんの人の元気と勇気を引っ張り上げる光になると思います」とコメント。
また、「堤監督はカリスマ的存在。兼ねてより堤作品に出てみたいな、堤作品の中に入りたいなと願っていたので、夢のひとつがかなったような感銘がありました」という。撮影を振り返り、「すごーーく緊張しましたし、浮き足立たないようにクールな自分を保ち、ポーカーフェースで撮影期間を乗り切りました。台本で読んだシーンをいろいろな形で想像して臨むものの、思わぬ演出でびっくりさせられて毎日毎シーンわくわくしていました」と語った。