連続ドラマ「スカイキャッスル」で主演を務める松下奈緒さん
俳優の松下奈緒さんが主演を務めるテレビ朝日系・木曜ドラマ「スカイキャッスル」(木曜午後9時)が7月25日に初回拡大スペシャルでスタートする。今年、俳優デビュー20年を迎えた松下さんに、大切にしていることや癒やしの時間などを聞いた。
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◇まじめに丁寧に、あいさつ、感謝と謝罪 基本を大切に
松下さんは、2004年に放送された連続ドラマで俳優デビュー。20年のキャリアで大切にしていることを尋ねると、シンプルな答えが返ってきた。
「まじめに丁寧に、やれることはやるっていうのと、ごあいさつをする、ありがとう、ごめんなさいを素直に感じて口にする、こういう基本的なことが一番なのかな。どんなお仕事でもそうあるべきだし、この仕事だからこそ、強く思うこともあります。自分の状況によって機嫌や気分の上下があっても、いかに変わらずにいられるか、を大切にしています」
仕事で落ち込むことや気分が乗らないことは「あんまりない」ときっぱり。
「周りの皆さんの力だと思うんですけど、落ち込んで『どうしよう』というまま現場に入ることがないし、あったとしても現場に行くと楽しいから忘れちゃうんですよね。20年やってきて、大切なことはきちんと覚えておくけど、ちょっとしたことは流して次に向かって行ける、そんなパワーが大事なんだと気づきました。自分でやりたいと思ってこの世界に入り、やっぱり好きだと思える実感が日々あります。仕事を始めた頃も好きで楽しいと思っていたけど、今のほうがもっと楽しくて面白い。長くやることでまた違う楽しさが見つけられたのかな」
忙しい日々で癒やしをくれるのは「犬と、近年ハマっている洋裁」。
「たまにピアノを弾いて、たまにミシンを触って、たまにせりふを覚えるというルーティン。自分のなかでは仕事をする日とオフの境目がなくて、常にいろんなことを考えていたいし、感じていたい」
◇セレブ妻のリーダー的存在を演じるも、自身は「1人も好き」
「スカイキャッスル」は、韓国のヒットドラマ「SKYキャッスル~上流階級の妻たち~」(2018~19年)のリメークで、高級住宅街で暮らすセレブ妻たちの、猛烈な見栄とプライド、そして愛憎が渦巻く“ドロ沼バトル”を描く。松下さんは高級住宅街スカイキャッスルで暮らす専業主婦の浅見紗英(あさみ・さえ)を演じる。
「この役のお話をいただいて、うれしかったです。私自身、バチバチ、ドロドロしているものが好きなのかなとも思いましたけど(笑い)。ただ、今回の作品は、人間味のある人たちがたくさん集まっているので、リアリティーもありながら、どこかリアルじゃない世界観っていうのが面白いなと思って演じています」
演じる紗英とは似ていないが、うらやましさを感じる部分もあるという。
「紗英は自身の生い立ちからも娘を成功者にさせたいという欲望やその為に難関校へ合格させるために人を押しのけてでも手にいれる、という強い気持ちの持ち主なので、一生懸命である部分はうらやましい。娘の幸せこそ、紗英の一番の幸せで、そこに向かう行動力はすごい」
紗英はセレブ妻グループのリーダー的存在でもある。松下さん自身はグループの中でどんなポジションなのか聞くと、「私はどっちかというと1人で自由が好き」と笑う。
「できれば人と争いたくないし、1人で自由にやっていたいと思います。紗英には『この人の味方でいよう』って思わせるなにかがあるんだと思いながら演じています」
紗英は、娘の高校受験に躍起になっている。東京音楽大学を卒業した松下さんは、実技試験の経験を振り返って、こう話した。
「音大は実技がメインになるので、試験に向けての緊張感とかを学生時代に味わえていたのは、今となってはすごく強みになっていると思います。小さい頃から、人前で演奏することで合否が決まるとか、人生を大きく左右するような試験を経験してきたおかげで、自分の気持ちをコントロールして、最高のパフォーマンスを見せることへの意識が高まりました」
◇プロフィル
まつした なお 1985年2月8日生まれ。兵庫県川西市出身。3歳からピアノを習い、東京音楽大学音楽学部音楽学科ピアノ専攻に入学。在学中の2004年、俳優デビュー。2010年度前期の連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」(NHK)に主演。ピアニストとしてもCDリリースやコンサートなどを行っている。
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