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タレントの辺見えみりさんがディレクターを務めるユナイテッドアローズの新アパレルブランド「conte(コンテ)」がデビューし、このほど青山店(東京都港区)がオープンした。昨年の6月から週4日、午前10時から午後5時までユナイテッドアローズに“出社”し、アイテムのデザインや生地選び、撮影のスタイリング、店舗の選定やデザインまで関わった。「このブランドを独り立ちさせて、長く愛されるブランドにしたい」と語る辺見さんに話を聞いた。
◇まるで会社員! マネジャーなしで出勤の日々
「この1年、このブランドのために週4日、オープン直前に限っては週6日、ユナイテッドアローズさんの会社に通っています。
午前10時に出社して、会議をして、社員の方々といっしょにランチを食べて、また会議をして。午後5時まで働いて、夕飯の買い物をして、家に帰ったら夕食を作るという日々ですね。
たまにテレビ局で芸能人を見ると緊張しますよ」とまるで会社員のような生活を、ちゃめっ気たっぷりに明かした辺見さん。
出社にマネジャーは同行せず、行き帰りの車も自分で運転。商品開発に力を注いだのはもちろん、リーフレットに使う写真は、100体を超える撮影のすべてを自らスタイリングした。骨董(こっとう)通りに面した、築40年を超えるビルの1階にオープンした青山店も、自ら足を運んで選んだという。
「青山は、私もよく買い物に来る場所ですし、ターゲット層の女性もたくさんいらっしゃる場所。このエリアに出店したいと思って、歩いて探して、出合いました。もともと写真館だったところを改装したんです。オーナーさんともお話をさせていただき、長年大切にされているビルだったので、conteもビル全体の雰囲気とつながるようなイメージにしました」
アパレルブランドとのさまざまなコラボをへて、2013年に初めてブランドのディレクターを務めてから11年がたった。ディレクターからの退任や、ブランドの休止も経験しながら、洋服作りは辺見さんの仕事の大きな柱になっている。
「これほど服作りが好きだと気づいたのは30代前半ぐらいです。子供のころから母(歌手の辺見マリさん)のディナーショーの衣装が家にあったり、習っていたバレエの衣装が身近にあったこともあってか、洋服は好きでした。
いまは、生地を見ている時間や、服になっていく過程を想像するときが、いちばん楽しいですね」
◇「これまで着ていた洋服が似合わなくなった」に共感
現在、47歳。年齢を重ねて“これまで着ていた洋服が似合わなくなった”という気持ちが分かるという。
「40代になって、洋服に対して、質の良さはすごく大事だと思うようになりました。高価な物ということではなく、『ちゃんとしたものを長く着たい』という思いが生まれて。
たとえ顔を若々しくしても、醸し出す全体の空気感は年を重ねているんだなと実感するんです。だからこそ、『醸し出している空気感に似合う服』を選んでいくことが大事なんだと気づきました」
そんな思いを込めた「conte」は、「ほどよいチャレンジができるようなブランド」と自信を見せる。
「普通のシャツに見えて、ボタンを外すと手の表情が面白く見えるようなシャツや、ディテールが面白かったり、ひと癖あったりするアイテムやファッションがconteらしさ。それも、この色だったら挑戦できるかなというものをそろえています。
年齢的に大きなチャレンジ、大きな変化って難しいことだと思いますし、勇気のいること。“ほどよいチャレンジ”で、なにを着たらすてきに見えるのか悩んでいたり、最近ちょっと高揚感がないと感じたりしている方のお手伝いができたら、うれしいですね」
◇11歳になった娘から表彰状も 「娘がいるから頑張れる」
「オンとオフのスイッチがあまりないタイプ。バラエティー番組に出るのも好きだから、タイミングが合えば出演します」と洋服作り、テレビ出演、子育て……とめまぐるしい日々を送っている。
元気のもとを聞くと「人が好き。だから人と交流することが、自分にとっては元気になれること」とにっこり。
さらに「娘がいるから頑張れる」と11歳になった娘の存在を挙げた。
「この前、子どもから表彰状をもらったんです。『辺見えみりは家族のために一生懸命働いて、良い成績を収めました』って表彰してくれました。それだけで頑張れます。子育ては大変ですけれど、そういう“ご褒美”がうれしいですね」
<conte>
自立した大人の女性をターゲットとする新ブランド。実店舗とECサイト「ユナイテッドアローズ オンライン」で展開する。青山店は9月6日、東京都港区南青山5-10-5 1階にオープン。新宿店は9月12日、ルミネ新宿「ルミネ1」2階にオープン。