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鈴木えみ:11歳の娘をもつ母 性に関する子どもからの質問に「驚いて否定的な態度をとったり、はぐらかしたりしない」

 モデルで、11歳の娘の母親でもある鈴木えみさんが11月28日、東京都内で、TENGAヘルスケアが展開する10代向け性教育メディア「セイシル」のイベントに出席した。性教育の普及を目指してサポート団体「Family Heart Talks」を発足するなど、発信をする鈴木さんは「保護者目線から考える子どもの性教育の重要性」と題してトークセッションを行い、性教育への考えや親子関係の作り方などについて語った。

 鈴木さんは、「子どもがなんでも話をしてくれる環境がすごく大事」とし、「性に関する質問が出たときに(大人が)ビックリして否定的な態度をとることは避けなければと思っています。否定的な態度をとったり、はぐらかしたりしない。まだ知らなくていいという態度をとると、子どもが聞いてはいけないこと、ダメなことなんだと思ってしまって、その後、話してくれなくなってしまう。

 なるべくフラットに、性のことも話せる親子関係をキープできると、いざ悩みがあったり、困ったり、トラブルに巻き込まれてしまったかもしれないときにも相談しやすくなるのではないか」と考えを述べた。

 「我が家は(子どもが親に話をする)ハードルをなるべく下げたい」という考えから、娘とは「毎日、その日にあったうれしかったこと、イヤだったことを発表し合っている」という。

 「イヤだったことから発表して、うれしかったことから締めくくる。私も恥ずかしかったことなど、小さいことを発表するようにしています。そうすることで子どもに、大人でも恥ずかしいと思うんだ、失敗するんだということが伝わって、小さいことでも話してくれる。その会話の中で様子を見るようにしているので、おすすめです」とメリットを挙げて提案した。

 また、ユネスコが提唱する「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」を紹介。性的健康やジェンダー平等についての正しい知識やスキルを身につけることを目指すためのガイダンスで、同ガイダンスには「5歳から学習目標がある」と挙げ、「性教育を誤解している人がまだ多い」と指摘した。

 「娘の同級生の保護者の方には、『うちの子に性教育なんてまだ早い』という方もいます。そうではなくて、早くからきちんと性教育を受けた人の方が慎重になる、自分が納得するまで『ノー』が言えるというエビデンスもある。子どもを着替えさせるときに、声をかけてから脱がせるとか、(子どもが)話し始める前からもできることがある。年齢や子どもに合わせて教育を続けていきたいし、誤解を解いていければ」と話した。

 イベントは2部制で、高校教員として性教育も担当し、現在は「“人間と性”教育研究協議会」の代表幹事を務める水野哲夫さんが、「ライフステージごとの性教育のあり方」と題してトークセッションを行った。

 水野さんは「(日本では性教育が)狭く特殊なものにとらえられていて『性教育は0歳から』というと、0歳児に性行為を教えるのかと言われるが、そうではない。性は体と心、すべて。人間に必要な教育です。

 自分の体を大事にする、清潔にする、丁寧に扱う、自分の体を他人が触れることに対して抑制的にする、(触れる場合は)相手を尊重し、大事にする。これが性教育の始まりですから、早くから始めた方がよい。

 人と人との関わりや、自分の体は自分だけがコントロールできるものであって、他人には触らせたり、見せたりしないものであること。この体の権利は、5歳から始め、性行為については10歳ぐらいからがよい」と年齢に応じた性教育のあり方を紹介した。

 「セイシル」は12月にスタートから5周年を迎える。性の知識を紹介し、中高生から届く性の疑問や悩みに専門家が回答しており、月間約30万人が訪問している。この日のトークイベントは「ライフステージに寄り添う性教育のあり方」をテーマに実施した。

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