3月26日放送の「徹子の部屋」に出演した金澤翔子さん(右)と母の泰子さん=テレビ朝日提供
「ダウン症の天才書家」と言われる書家の金澤翔子さんが母の泰子さんと、3月26放送の黒柳徹子さんの長寿トーク番組「徹子の部屋」(テレビ朝日系)に15年ぶりに出演。喫茶店でウエートレスをしているいきさつや様子などが語られた。
母の泰子さんは「(娘の翔子さんが)いつのまにか書家と言われ、20年経ちました。私が、翔子を残して旅立たなきゃいけない時期がもうそろそろ来ている」と話す。紙や墨、筆などは、これまでずっと泰子さんが用意してきた。
翔子さんは人と交わることが大好き。翔子さんの一人暮らしは商店街の人が全部支えてくれて9年間成り立っていたことなどから、画廊を2階に移し、1階を喫茶店にした。
泰子さんは「翔子は私の一人っ子なんです。きょうだいもいないし、(私が亡くなると)身寄りがなくなるので、託す人をずっと探してきたんですが、難しい」「街の人が今(喫茶店に)来てくださって、死ぬに死ねないと思ってた思いがなくなった」と明かした。
ウエートレスは「書道よりよかったかもしれない。すごく喜びを持って(働いている)」と泰子さん。翔子さんも「楽しいです」と言う。泰子さんは「本当に安心しました。何が一番大事かって、私がいなくなった後に幸せに生きていけるかどうか。これが一番大きい」と安堵の気持ちを口にする。
翔子さんは爪を噛むことがあり、「長い間の苦しい問題だった」と泰子さん。「書道は少しずつにして、喫茶店のウエートレスになるよって言って見ていたら爪が伸びて、爪噛みが止まりました。ウエートレスになることがこんなにうれしいって」と振り返り、翔子さんは「ネイルサロンに行きました」と美しく彩られた爪を見せた。