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【埼玉県】県内初出土 埼玉古墳群 愛宕山古墳の皮袋形須恵器を初公開

埼玉県
 さきたま史跡の博物館では、特別史跡埼玉古墳群の保存活用のために、令和3年度から愛宕山古墳の発掘調査と出土品の整理を進めています。令和6年度の発掘調査で出土した遺物を整理、復元したところ、県内初となる皮袋形須恵器であることが判明しました。令和8年7月11日(土曜日)より開催の当館企画展で初公開します。

1 皮袋形須恵器とは


【愛宕山古墳の皮袋形須恵器復元図】濃色は今回見つかった部分
 朝鮮半島伝来の新技術による焼き物の須恵器には、鳥や器物をかたどったものがまれにみられます。皮袋形須恵器もその一つで、革製の巾着のような形を呈し、縫い目などの表現があります。貯蔵用の器の一種で液体を入れたと考えられます。



2 皮袋形須恵器の特徴

 愛宕山古墳の皮袋形須恵器は、右半分のみ見つかっていますが、形は縦長、裾にむかってゆるやかに広がる形で、粘土で革の合わせ目や紐を表現しています(復元最大高30cm程度、同最大幅23cm程度)。
 また、表面にはC字形のスタンプ文を施しています。形や文様がよく似るものとして、岡山県津山市桑山南4号墳出土例があります(最大高約33cm、最大幅約25cm)。

【愛宕山古墳の皮袋形須恵器(正面)】

【愛宕山古墳の皮袋形須恵器(側面)】

【桑山南4号墳の皮袋形須恵器】津山市提供

3 皮袋形須恵器発見の意義

 皮袋形須恵器にも様々な形態や文様のものがありますが、その多くは近畿地方以西の地域にみられます。東日本出土と伝わるものには長野県や栃木県の例がありますが、確実に古墳から出土したものとしては愛宕山古墳での発見が関東地方で初めての例となります。また、愛宕山古墳で出土したことは、埼玉古墳群と西日本諸地域との地域間の交流を示すものとして注目されます。

4 皮袋形須恵器の出土状況

 皮袋形須恵器は墳丘東側のくびれ部付近の内堀の中から、高坏や甕など他の須恵器とともに出土しました。愛宕山古墳のくびれ部には造出し(墳丘に取り付く突出部)は確認できませんが、前方後円墳のくびれ部はさまざまな儀礼の場でもあり、そうした儀礼との関係も想定されます。

5 愛宕山古墳の概要

 愛宕山古墳は墳丘の長さ約55mの埼玉古墳群で最も小さい前方後円墳です。
昭和56(1981)年の埼玉県教育委員会、行田市教育委員会の発掘調査で、方形の二重周堀をもつことがわかっています。

6 公開日・公開方法

 令和8年7月11日(土)~8月30日(日)(月曜日休館)
当館で開催する『埼玉の考古おひろめ展「地中からのメッセージ」』で公開
企画展・特別展 - 埼玉県立さきたま史跡の博物館

7 博物館観覧案内

開館時間 9:00~17:00
観覧料 一般200円/高校生・学生100円/中学生以下、障害者手帳をお持ちの方(付添1名を含む)は無料

【お問い合わせ】
教育局 さきたま史跡の博物館
史跡整備担当
直通 048-559-1181
E-mail:k5911113@pref.saitama.lg.jp
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