検索

あなたにオススメ

開発圧力との向き合い方を、大阪・アメ村で考える。ライブサーキットイベント「Pangea EXPO」にて、引地耕太氏らによるトークセッションを実施します

Live House Pangea
ライブハウスPangea15周年記念「Pangea EXPO」開催。アメ村14会場のライブに加え、引地耕太氏らとホテル化・マンション化が進む街とライブハウスの未来を考えるトークを実施

アメリカ村のライブハウス「Pangea」が、15周年を記念した大型イベント「Pangea EXPO」を6月13日(土)に開催します。アメ村エリア14会場で展開する音楽ライブに加え、周辺地域で加速するホテル化・マンション化について考えるトークセッションを実施。大阪・関西万博での活躍が記憶に新しいクリエイティブディレクター・引地耕太氏ら有識者と共に、ライブハウスがいま直面する問題や、都市開発との向き合い方について語り合います。

1.開催背景
Pangeaは現在、入居するビルのオーナーから退去を求められ、法的な係争状態にあります。「立ち退く必要はない」との立場を堅持しながら、15周年という節目に当たり本イベントを企画。ミュージシャンをはじめとする音楽関係者や地域社会に向け、「これからも活動を継続する」という意思を表明する目的もあります。
背景にあるのは、Pangeaだけの問題ではありません。アメ村エリアでは近年、地価の高騰が進み、個人店や文化的なスポットが姿を消しつつあります。一方、昨年開催された大阪・関西万博は「市民の参加や情報発信が、文化活動を加速させ、携わる人々の暮らしを豊かにする」という構造を可視化しました。
これに感銘を受け「Pangea EXPO」も音楽・アート・地域活動を横断するイベントとして企画しました。万博のアートプロジェクトでプロデューサーとして活躍した引地耕太氏を運営チームに迎え、音楽ファンに限らず街の人々を巻き込む形を模索しています。

参考記事:変わりゆくアメ村で何ができる?Pangea・吉條壽記と愛はズボーン・儀間建太が『EXPO』で照らし出す街の文化  https://antenna-mag.com/post-81818/


2.イベント概要
当日は、10人のアーティストが参加するアートプロジェクトや、アメ村のゴミ拾い活動と連動。エリア全体を巻き込む複合型イベントとなります。
名称:Pangea EXPO
日時:2026年6月13日(土)
会場:大阪・アメリカ村エリア
主催:GREENS 後援:FM802 企画・制作 :Pangea

音楽イベント:アメ村14会場でのサーキット形式ライブ
アートプロジェクト:引地氏がプロデューサーを務め、10人のアーティストがアート制作。アパレル展開も
ゴミ拾いパレード:月2回開催の活動「AMEMURA Re:SAIK∞」(アメ村リサイコー)の特別編として実施
トークセッション:16:20~16:40 心斎橋BIGSTEP大階段にて実施
3.トークセッションについて
トークセッションでは、Pangea代表の吉條壽記と引地氏に加え、弁護士・亀石倫子氏も登壇します。2012年4月に摘発されたクラブの経営者が風営法違反の罪に問われた「クラブNOON裁判」の弁護団として活動した経験や、法的知見を踏まえ、都市におけるカルチャースポットの在り方などについて議論します。

【登壇者プロフィール】
吉條壽記(Pangea代表)
2011年3月、大阪・アメリカ村にLIVE HOUSE Pangeaを設立。その後、同じくアメ村に「Live House ANIMA」を開業した。飲食店「新世界もつ鍋屋」やクラフトビール店「iiie」も運営。自身もバンド「RAZORS EDGE」のドラマーとして活動しており、多角的な立場からアメ村のライブシーンを支え続けている。

引地耕太氏(VISIONs CEO/COMMONs 代表)
クリエイティブディレクター。大阪・関西万博のデザインシステムを手がけ、SNSを中心に広まった「#こみゃく」現象を生み出したことで注目を集めた。万博会場を装飾デザインやサウンドスケープで彩るプロジェクト「EXPO WORLDs」のCDおよびADも担当。2025年のNHK紅白歌合戦では、キービジュアルやロゴも手がけた。

亀石倫子氏(弁護士/LEDGE 代表)
2009年大阪弁護士会に登録。2016年に法律事務所「エクラうめだ」を開設。クラブが風営法(ダンス規制)で摘発された事件の無罪判決(最高裁、2016年)、令状なしでのGPS端末を使った監視捜査は違法とする判決(最高裁、2017年)、タトゥー彫師医師法違反事件の無罪判決(最高裁、2020年)を弁護人として導いた。2023年に日本初の公共訴訟専門家集団「LEDGE」の代表理事に就任。著書に『はじめての公共訴訟 社会を動かす、私たちのツール』(集英社新書)など。

【取材・来場について】
当日の取材・来場をご希望のメディア関係者は、下記までお問い合わせください。
問い合わせ先:pangea@livepangea.com cc. kenta.gima.mail@gmail.com
〒542-0086
大阪市中央区西心斎橋2-10-34心斎橋ウエスト363ビル1F
Live House Pangea吉條宛
TEL 06-4708-0061

4.プレスリリース限定コンテンツ:当事者と有識者による座談会
Pangea EXPO運営チームでは、イベント当日のトークセッションに先駆け、ゲストを交えてオンライン座談会を実施しました。座談会には代表の吉條と引地氏に加え、ランドスケープデザインなどを手がける「株式会社E-DESIGN」寺浦薫氏が参加。大阪・関西万博の「しずけさの森」、なんば広場、御堂筋緑地化計画など、街づくりに携わってきた知見を踏まえ、意見を交わしました。当リリース限定で、その記録を配信します。
3人は、文化的な側面を無視したテナント追放・建て替えが目立つ現状に触れ、「アメ村が転換点を迎えつつある」との見解を共有。世界の各都市で頻発している“表層的な開発”にも言及しながら、ライブハウスをはじめとするカルチャースポットの役割を再確認する展開に。引地氏はプロデューサーとしてジョインした経緯を明かしつつ、プロジェクトにかける思いを語りました。


【コメント抜粋】
⚫︎吉條壽記
Pangeaはビルオーナーから立ち退きを求められ、係争中という状況にある。しかし、立ち退く必要はないと認識している。今後も活動を続けるつもりだ。内装や照明機材を更新したのも、その思いがあるから。Pangea EXPOも意思を表明するアクションのひとつである。同じような状況で、泣き寝入りしている店舗やテナントは少なくないはず。「戦ってもいいんだ」と思ってもらえるような問題提起ができたら、このイベントをやる意義があると思う。

⚫︎引地耕太氏
ライブハウスは文化を生成する装置である。それがなくなった時に失われるのは、単なる演奏の場ではなく「街や街の人々が自ら文化を立ち上げていく」という仕組みそのもの。ニューヨークのソーホーやブルックリン、ポートランドでも同じことが起きてきた。Pangea EXPOが、ライブハウスの周年イベントにとどまらず「街の文化をどう作っていくか、文化が生まれ続ける構造をどう残すか」という議論を始めるための第一歩になれれば、と願っている。

⚫︎寺浦薫氏(E-DESIGN)
大阪を代表する基幹道路「御堂筋」の活性化を行政と共に考えているが、「その周辺にどんな文化があるか」が問われる。アメ村はまさにそのエリアに当たる。現在、魅力的なストリートづくりが世界各国で求められているが、それは街の文化があってこそ成り立つ。文化資産を大事にするからこそ、エリアの価値が上がる。それをなくして、目先の経済性だけを追求すると、結局自分たちの首を絞めることになる。ホテルのような施設も、文化のない街では成り立たないからだ。Pangeaが置かれている状況は、本末転倒と言わざるを得ない。


【対談抄録】
転換点を迎えたアメ村で「Pangea EXPO」が問う、都市と文化の関係。
大阪・アメリカ村のライブハウス「Pangea」が15周年を迎えた。ビルオーナーからの立ち退き要求と法的係争という状況の中、Pangeaは6月13日に大型イベント「Pangea EXPO」を開催する。アートディレクターの引地耕太氏、行政とアートの現場を横断してきたE-DESIGNの寺浦薫氏を交え、このイベントが問いかけるものについて聞いた。

⚫︎Pangeaとアメ村の15年と、立ち退き問題
─Pangeaを始めた経緯と、アメ村を選んだ理由を教えてください。
吉條:
最初は梅田で場所を探していたんですが、ライブハウスをやるということに対してビルのオーナー側が許可を出してくれなくて。南の方まで広げた時に今の場所が見つかって、スペースがすごく良かった。アメリカ村は怖いイメージがあったので、最初はちょっと抵抗もあったんですけど、スペース優先でアメ村を選んだという感じです。実際は、当時からアメ村のライブハウスは、競合というよりは協力し合っていて、サーキットイベントなども気軽に行われる環境でした。結果的にアメ村に出せてよかったなというのが今の印象です。
─15年という時間の中で、街の変化をどう感じてきましたか。
吉條:
開業当時は風営法の取り締まりが厳しい時期で、クラブやライブハウスが集まって対策を話し合っていました。クラブは夜の営業ができなくなってたくさん潰れてしまった。ライブハウスとしては、その後のコロナが最も大きな出来事でした。私たちはなんとか乗り越えましたが、価値観を強制的に変えられた感じがしました。
─そしていま、立ち退き問題という状況にあります。
吉條:
立ち退きの話は、コロナ禍の前からちらほらあって……本格化したのは昨年のこと。ただ、立場的に、立ち退く必要はない。だから僕たちはライブハウスを続けるつもりです。ステージ装飾をリニューアルして、新しい機材も導入したのも、未来に向けた投資です。
─近年の家賃の値上げや、退去要求の手法についてはどう見ていますか。
吉條:
Pangeaの件以外でも、相手方の弁護士から内容証明が送られてくるなど、強硬的な感じで来られて。法律に沿ったやり方なんですけど、戦い方を知らない人は、心が折れてしまうと思うんです。そういう人たちに「抗ってもいいんだ」と思ってもらえるような問題提起ができたらいいなと思っています。
寺浦:
今おっしゃっていたこと、行政側から見ると本当に深刻な問題で……。もともと音楽が好きでアメ村でも遊んでいたので、Pangeaさんがそんな状況になっていると聞き、本当にびっくりしています。本来、文化資産を大事にするからこそ、エリアの価値が上がる。それをなくして、全く別の性質のものを建てるというのは本末転倒です。商業施設も、魅力的なカルチャーがない街では、持続させるのは難しいものです。
吉條:
そうなんですよね。アメ村では家賃がどんどん上がっているみたいで、ライブハウスに限らず、個人店が入り込みにくい状況になってきているんじゃないかと思います。

⚫︎文化を生成する装置としてのライブハウス
─引地さんは、アメ村を歩いてみてどんな印象を持ちましたか。
引地:
万博のときもそうでしたが「大阪には、ボトムアップで立ち上がってきた文化がある」と確信しました。しかし日本に限らず、観光地化が進む中で、文化を生成する装置がエリアから追い出される事態が起きています。ニューヨークのソーホーやブルックリン、ポートランドでも同じ現象が見られました。各都市とも、アーティストをはじめとする現地のプレーヤーたちの活躍で、注目が高まりました。エリアの活性化は喜ぶべきことですが、そうすると、投機目的の資金も流れ込んできます。
吉條:
「金になる街」に目をつけた資本家たちが、 文化を創り出すプレーヤーを無視して、自分たちの理論で開発を進めていくと。
引地:
はい。家賃がものすごい勢いで高くなり、文化を生む人材がどんどん流出していきます。

─そうなると、どのような問題が起きるのでしょうか?
引地:
文化が生成されなくなると、消費する人ばかりになって街の魅力が失われていくんです。さらに悪いことに、彼らの多くは「このエリアの文化を残す」という名目で、表層的なイメージだけを汲み取って街をデザインしていく。
寺浦:
先ほども申し上げましたが、生きたカルチャーが発生しない都市では、例えばホテルのような施設だって将来的には人を呼び込めなくなってしまう。御堂筋の活性化を考える際にも、同じような議論をしています。道路の両側で、どのような文化が生み出されているかが大事。「街の文化があってこそ魅力的なストリートが成り立つ」ということが、行政のみなさんにもようやく伝わってきたところです。
引地:
制度と文化のバランスをどう取るか、というところに問題の本質があるのかもしれないですね。
寺浦:
そうなんです。経済と文化の対立になると、どうしても文化側が負けることが多い。だからこそ、制度設計の面で後押しが必要。そういう意味で、行政を巻き込んでアクションしていくことも重要になってくるかな、と考えています。
─そもそもライブハウスは、街の中でどのような役割を担ってきたと思いますか。
引地:
文化を生成する装置そのものだと思っています。ライブハウスがなくなった時に失われるのは、単なる演奏の場ではなく、街がボトムアップ的に文化を立ち上げていく仕組みそのものだと思っています。
吉條:
Pangeaという名前は、地球上に存在していたとされる「パンゲア大陸」から来ていて。もともとひとつだった大陸が分かれていき今の形になったように、音楽のジャンルを超えて「いいものはいい」という姿勢でやってきました。音楽って、そもそも出所は一緒だと思っていて。いろいろなライブハウスがありますが、僕たちは異なるものを混ぜ合わせることで新しい景色を作ってきた自負があります。
引地:
音楽が実験的なことをやってくれるから、そこに追随するようにグラフィックやファッションが生まれてくる。音楽は一つのジャンルのような感じがするんですけど、実は文化をつなぐ媒体の役割を持っていますよね。

⚫︎なぜいま「EXPO」なのか
─Pangea EXPOを開催する理由を、改めて聞かせてください。
吉條:
多様なカルチャーが混ざる場であると、直感的に伝わるタイトルにしたかったんです。それに、もし仮にPangeaが今の場所じゃなくなったとしても、名前を残せるようなことができたらいいなと思って。
引地:
吉條さんからはもともと、ビジュアルのデザインの依頼を受けていたんですよね。でも話を聞いていくと、これはライブハウスの15周年イベントをどう盛り上げるか、という話ではなく、街の文化をどう残していくか、というテーマを持ったプロジェクトだと感じたんです。言い換えるなら「文化が生まれ続けていく構造をどう作るか」というメッセージを持っている。今回のイベントが、そのような議論を始めるための第一歩になれば、僕も参加した意義があると考えています。
寺浦:
行政も今、ナイトタイムエコノミーの推進を図るなど、アメ村の動きを無視できない状況になっています。中でも、アメ村で行われているゴミ拾いパレードは、行政関係者も関心を持って見ています。
吉條:
バンド「愛はズボーン」の儀間建太が始めた活動ですね。アメ村の店主さんやお客さんも参加してくれています。イベント当日は、その「AMEMURA Re:SAIK∞」も同時開催して、清掃活動を行います。
引地:
ライブをしながら、掃除もやるイベントなんて素敵ですよね!
寺浦:
カルチャーを制度面から支える構造を作っていくためにも、Pangea EXPOが旗印になってくれるとうれしいですね。「ここから始まった」と言える動きになってほしい。

─Pangea EXPO当日は、トークセッションも開催する予定ですが、来場者にはどんなメッセージを届けたいですか?
吉條:
まずは僕たち--ひいては音楽ファンのみなさんが置かれている現状が、きちんと伝わればいいな、と思っています。
引地:
その中で課題にどのように立ち向かうか、みんなで話し合いたい。
吉條:
そうですね。無茶な要求に対して、Pangeaは対抗するスタンスを取りましたが、どんどん家賃が上がって泣き寝入りしている人もいると思うんです。大きな違いは、抗うための知識があるか、仲間がいるかどうか。トークセッションでは有識者の方も交えて、有効な戦い方も共有できればと計画しています。ライブハウスだけでなく、カルチャーの担い手のみんなに「戦ってもいいんだ」と思ってもらいたいですね。


6月13日のトークセッションでは、「クラブNOON裁判」を経験した亀石弁護士も加わり、法的な観点からこの問いに向き合う予定です。都市と文化の未来について、議論は始まったばかり。当日は、より多くの来場者と問いを深められる機会となることを願っています。
企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ
提供:

本リリースに関するお問い合わせは、PR TIMESまたは情報発信元へお願いいたします。

PR TIMES 最新記事

アクセス上位記事