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女優の木村佳乃さんが、公開中の劇場版アニメ「それいけ!アンパンマン よみがえれ バナナ島」(矢野博之監督)でバナナ島の女王バンナの声を担当している。11年11月に第1子となる女児を出産し、今回、少し意地っ張りで元気いっぱいのバンナを演じた木村さんにアフレコの様子などを聞いた。(毎日新聞デジタル)
「よみがえれ バナナ島」は、アンパンマンの劇場版24作目。寒さのためにバナナが全部枯れてしまったバナナ島を救うため、アンパンマンたちがバナナ山に向かうが、意地っ張りのバンナは助けてもらうのが面白くないため、ばいきんまんたちの仲間になる。しかしバンナは想像以上の大ピンチだと気づいてアンパンマンに勇気と元気をもらい、力を合わせることを決意する……という物語だ。
米劇場版アニメ「カンフーパンダ」シリーズやディズニー作品などでアニメのアフレコを経験している木村さんだが、日本のアニメのアフレコは今回が初めて。自分のためのキャラクターのようで「うれしいですね」と笑顔がこぼれたが、「難しかったですね。これまでの作品は大人も見るもの。でもアンパンマンは本当に小さな子供向けなので、感情表現や滑舌(かつぜつ)を分かりやすいように意識しました」と語る。
録音は、運動靴を履き、朝10時から3~4時間かけて行った。矢野監督から「低めで元気な声」と要望があり、リハーサルで声を探っていったというが、わんぱくともいえるほど元気いっぱいで感情の起伏が大きいキャラクターだったことから、本番では自分で練習していた声の「100倍は出しました」という。「朝10時からフルボイスです。あらん限りの声を全部出し切って声が枯れそうでした。汗だくで、あんなに声を出したのは初めてです。舞台よりも出しましたよ」と振り返り、「アンパンマンの(物語で)元気と勇気を演じるには、声を出す方も元気じゃないといけないですね」と笑顔で語る。
3歳になるめいが1年ほど前から、アンパンマンを大好きになったことから同シリーズのテレビアニメを「真剣に見るようになった」という木村さん。「シンプルなストーリーで、人を思いやる気持ちとか、子供に分かりやすく、いい影響を与える」とその魅力を話し、今作について「アンパンマンとばいきんまんの見返りを求めない友情、思いやりに感動するし、(友情や思いやりは)そういうものでないといけないと思います。ジーンとしました」という。注目のシーンは「バンナちゃんがアンパンマンとばいきんまんの優しさに触れて変わっていくところ。傷ついたバンナちゃんがアンパンマンの顔を食べて、気持ちを改めるシーン。いいシーンです」と話した。
現在、自宅は娘のためのアンパンマングッズがあふれているといい、ぬいぐるみやブロックをはじめとするおもちゃや、洋服など「アンパンマンがかなり幅を利かせています」と笑顔を見せる。「娘はアンパンマンがお気に入りで、人形をかじっています」と話し、「原色の色合いが子供の目を引くんだと思います。ドキンちゃんの色合いも好きみたいです」と目を細めた。
次回は、木村さんの休みの過ごし方などについて聞く。
<プロフィル>
きむら・よしの。76年4月10日生まれ。東京都出身。96年のドラマ「元気をあげる~救命救急医物語~」(NHK)で主演デビュー。97年の「失楽園」で映画デビューし、日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞した。ドラマ、映画で活躍し、11年の映画「告白」ではブルーリボン賞助演女優賞を受賞している。劇場版アニメ「カンフー・パンダ」(08年)、「カンフー・パンダ2」(11年)でマスター・タイガーの声優を務めた。10年10月に東山紀之さんと結婚、11年11月に第1子となる女児を出産。今年5月から放送された主演連続ドラマ「はつ恋」(NHK)が好評を博し、同作はBSプレミアムで8月18日から未放送シーンを加えたディレクターズカットスペシャル版として放送される。現在放送中のドラマ「息もできない夏」(フジテレビ系、火曜午後9時)に出演中。