女優の広末涼子さんが人気グループ「SMAP」の稲垣吾郎さんと幼い娘を亡くす夫婦を演じた映画「桜、ふたたびの加奈子」(栗村実監督)が全国で公開中だ。“生まれ変わり”をテーマにした作品で、広末さんは一人娘を亡くし深い喪失感にさいなまされながらも、シングルマザーとして生きる決意をした女子高生との出会いによって“命の循環”を信じて立ち直ろうとする女性を演じた。30代になって演じる役の幅が広がってきて女優の仕事に「責任感と同時にやりがいを感じる」という広末さんに、こだわりのものや美容と健康のために心掛けていることについて聞いた。(毎日新聞デジタル)
広末さんは普段持ち歩いているもののうち、筆記用具にはこだわりを持っているという。「書くことがこだわりなんです。書くのが大好きで、今はみなさんメールですけど、私はよく手紙を書くんです。いつも書いているのは普通のボールペンと蛍光ペンですね。カレンダーに仕事とプライベートで色分けして記入しています」と話す。ペンを入れているペンケースは「(劇場版アニメ「となりのトトロ」の)ネコバスのペンケースに入れています。このペンケースは2、3年前から持っていて、もう二代目なんです。修繕して使ったりしていたんですけど」とお気に入りで大切にしている。
食べ物や飲み物でこだわっているものは「飲み物は、朝、自分でジュースを作って飲んでいます。酵素入りで野菜や果物を入れて。小松菜や明日葉を入れて柑橘系の果物やイチゴ、リンゴなども入れて。青汁のような色になるんですけど、飲むとおいしいんですよ。寒い時期だとショウガを入れたりもします。食べ物は季節のフルーツや野菜などソラマメ、とか若竹とか、普通にスーパーに行ってそのとき売っている旬のものを食べています」という。
美容と健康のために最近やっていることは「溶岩浴ヨガ」だという。「私、速く走ったり、泳いだりするのが得意で、ゆっくりした動きは苦手なんですけど、溶岩浴だとゆっくりした動きだけれども汗をすごくかくので、発汗してすごく運動したような感覚になりますね」と体を動かしたことを実感するという。
また、普段心がけていることとして、「笑顔でいようというのは意識しています」と話す。「私は、小さいころから人を笑わせるのが好きで『広末は将来吉本(興業)の芸人だろう』なんて言われてたんですね。そちらの道には行きませんでしたが……(笑い)。自分が笑顔でいると周りも笑顔になる。女優になりたいって小さなころから言っていて、母からは『(女優さんは)笑うときに口角を上げて笑うからきれいに見えるのよ』といわれ、それを実践しています」とエピソードを交えて明かした。
次回は主演した映画「桜、ふたたびの加奈子」への思いや撮影秘話などについて聞く。
<プロフィル>
1980年7月18日生まれ、高知県出身。94年にCMでデビュー。95年、「ハートにS」(フジテレビ系)でドラマ初出演。97年、「20世紀ノスタルジア」で映画に初出演した。同作の演技で映画の新人賞を総なめし、以降、第一線で活躍し続けている。日本アカデミー賞では「鉄道員(ぽっぽや)」(99年)で優秀助演女優賞、「秘密」(99年)で優秀主演女優賞と同年にダブル受賞。また、「おくりびと」(08年)、「ゼロの焦点」(09年)で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を2年連続で受賞している。最近の主な映画出演作は「GOEMON」(09年)、「FLOWERS」(10年)、「LOVEまさお君が行く!」(12年)、「鍵泥棒のメソッド」(12年)など。7月から17年ぶりに主演する連続ドラマ(関西テレビ・フジテレビ系)が放送予定。映画「桜、ふたたびの加奈子」は新宿ピカデリー(東京都新宿区)ほか全国で公開中(ショウゲート配給)。