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「俺はまだ本気出してないだけ」の一場面 (C)青野春秋・小学館/2013「俺はまだ本気出してないだけ」製作委員会
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「俺はまだ本気出してないだけ」の一場面 (C)青野春秋・小学館/2013「俺はまだ本気出してないだけ」製作委員会

注目映画紹介:「俺はまだ本気出してないだけ」 42歳のいい加減男が周囲のやる気を呼び覚ます

 青野春秋さんのマンガを、堤真一さん主演で映画化した「俺はまだ本気出してないだけ」が15日から全国で公開された。42歳で会社を辞め、マンガ家になろうと決意した男のあまりにいい加減な毎日を、笑いと、そこそこのペーソスを交えて描く。自身の脚本で映像化したのは、「コドモ警察」や「HK/変態仮面」などの監督で知られる福田雄一監督。堤さん演じる主人公の娘役に橋本愛さんが扮(ふん)しているほか、生瀬勝久さん、山田孝之さん、濱田岳さん、水野美紀さん、石橋蓮司さん、さらに第5回AKB48選抜総選挙で首位の座を獲得したHKT48の指原莉乃さんらが出演している。

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 「本当の自分を探す」といきなり会社を辞めた42歳の大黒シズオ。しかし、実際は朝からゲームばかりやっていて、高校生の娘(橋本さん)や父(石橋さん)にあきれられている。突然、マンガ家になることを思いついたシズオは、根拠のない自信を武器に、作品を描いては出版社に持ち込むようになる。だが、それらはことごとくボツ。果たしてシズオにマンガ家デビューの日は訪れるのか……という展開。

 娘がグレないのは「お前をあきらめているからだ」と父(石橋さん)に言われるほどのいい加減男が主人公。この年でもまだ何かできるに違いないともがく姿は滑稽だが、その頑張りが周囲の人々の心の中に眠っていたチャレンジ精神を呼び覚まし、彼らをつき動かしていくのはある意味、立派だと思う。そんな中年男を、原作のシズオとは似ても似つかない堤さんが、アドリブを交えつつひょうひょうと演じている。笑っているうちに元気になれる愉快な作品だ。15日から新宿ピカデリー(東京都新宿区)ほか全国公開。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)

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