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2001年に第1作目が公開され、以来続編が順次作られてきた「ワイルド・スピード」シリーズ。ついに6作目となる「ワイルド・スピード EURO MISSION」が6日に封切られた。前作で、FBI特別捜査官ホブス(ドウェイン・ジョンソンさん)の捜査網をかいくぐり、ブラジルの裏社会を牛耳るボスから、まんまと大金をせしめたドミニク(ビン・ディーゼルさん)と元FBI捜査官のブライアン(ポール・ウォーカーさん)。今回2人は、ホブスたっての依頼で、彼の捜査に協力することに。ちなみに、すでにアメリカでは7作目の製作も決定されており、6作目はそれを視野に入れてのストーリーになっている。
ホブスが今追っているのは、米国の転覆を企てる元軍人ショウ(ルーク・エバンスさん)とその一派。彼らの大胆不敵さに勝てるのはドミニクのチームしかいないということで、ホブスはドミニクに協力を要請。最初は断ったドミニクだったが、ホブスから、死んだはずの恋人レティ(ミシェル・ロドリゲスさん)がショウ一味に加担していると聞き、真相を確かめるために協力することを決意。かくして、各地にちらばっていたドミニクの仲間たちが招集されることとなる……という展開。
舞台はシリーズ初となる欧州。でも、相変わらずドミニクたちは暴走気味だ。“気味”というよりすっかり“暴走”している。公道でのカーチェイスなんてほんの序の口。ロンドンの地下鉄構内では、さすがに車は走らせないが、人間たちが大暴走。通行人などお構いなしに大乱闘を繰り広げる。さらに、戦車相手のカーチェイスだって始めてしまう。そのしっちゃかめっちゃかぶりに目は点になり、たとえ車が宙を舞っても不死身のドライバーに首をかしげ、サーカス団も真っ青のドミニクの“曲芸”には失笑すら……。とはいえこれは、批判ではなく称賛の言葉と理解していただきたい。
そして、エンディングに姿を見せるのは、あの俳優……。次回作への伏線もばっちりだ。メガホンをとったのは3作目から手がけるジャスティン・リン監督。6日からTOHOシネマズ有楽座(東京都千代田区)ほか全国で公開。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)
<プロフィル>
りん・たいこ=教育雑誌の編集、編集プロダクションをへてフリーのライターに。映画にまつわる仕事を中心に活動中。今年1月から、東日本大震災復興のための「復興特別所得税」が原稿料から引かれていることに最近気づいた。平成49年まで続くんだそうだ。被災地のためといいながら、違うことに使わないようにしてほしいものだ。