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三浦理恵子の美容ライフ:第30回 美容と睡眠~理想の枕って?~対談・下 永瀬和代さん

 前回からお届けしている睡眠の話題。睡眠改善インストラクターで「スリープクリニック調布」に勤務している永瀬和代さんに、今回は枕や寝具についてのお話や、眠る際の姿勢について教えていただきました。美容と深いかかわりがあるのだということも再確認できる内容です。楽しみながら読んでくださいね!

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 ◇ピッタリ合う枕に巡り合えたことがないんです──三浦さん

 三浦さん:私はここ何年も枕選びにずっと悩んでいて「ピッタリ合う!」と思えるものに巡り合えたことがないんです。

 永瀬さん:よくそういう相談を受けるのですが、個人的には「合うって一体何?」と、思ってしまったりもするんですよね(笑い)。もちろん理屈で合う・合わないを説明しようと思えばできるかもしれませんが、本人が気持ちいいと思える枕と、科学的に裏づけされた理想の枕が必ずしも一致するとは限らない。両者のバランスが難しいんですよね。ただ、なるべくこういう点は気をつけましょうという、選び方のポイントはあります。

 三浦さん:高さや固さ、首の後ろのすき間の有無などですか?

 永瀬さん:そうですね。肩口まで下げて頭を乗せたときに、首の後ろにすき間があると変に負荷がかかってしまいます。また、高すぎて首が突き上げられてもいびきの原因になってしまう。低めでちょうど首の後ろにフィットする高さでありながら、同時にある程度ソフトな素材であることがポイントです。肩口まで下げると基本すき間はできません。肩口まで下げずにお休みになっているとすき間はできやすくなります。

 三浦さん:以前、低反発の素材で、首をサポートする傾斜が施された枕を使っていた時期があったんですが、寝返りを打つたびに目が覚めてしまって。そのうち枕を外して寝ているなんていうことがありました。

 永瀬さん:それはきっと、合わない枕を使っていたんだと思います。寝返りを打ちやすいかどうかというのも、枕選びの大きなポイントなんですよ。

 三浦さん:一般的にいいといわれていても、必ずしも自分と相性がいいかどうかは分からないんですね。それと、私はよくうつぶせで眠ることも多いんですが、それはいいんでしょうか?

 ◇うつぶせがいいという専門家もいます──永瀬さん

 永瀬さん:女性の場合、顔にシワができるのを気にしてあおむけにこだわる人もいますが、睡眠という観点で考えれば、うつぶせの方がいいとおっしゃる専門家の方も結構います。一概にどちらが正解とはいえませんが、西洋の人はうつぶせで寝る人が多いですよ。だからふかふかの羽毛枕の家が多いんです。横向きで眠ることだって、決してダメではないです。ちなみに最近、デンマーク製のユニークなU字型抱き枕が売られているのをご存じですか?

 三浦さん:U字型ですか?

 永瀬さん:私の自宅にはいっぱい枕があるんですが(笑い)、その長いU字形の抱き枕はいろいろな姿勢に対応してくれるので、三浦さんのような方には一度試していただいてもいいかもしれませんね。

 <おすすめアイテム>

 Fossflakes コンフォート U字形枕 ボディーピロー……全長160センチ×幅85センチで、曲線部分に頭を乗せて横向きで抱きつくことが可能。あおむけで寝て、体の両側を覆うように使ってもいいのだそうです!

 三浦さん:横向きで寝ることもあるので、この枕はかなり興味があります! その日の気分で使い分けるのもいいですね。だけど永瀬さんのベッドルームは枕がたくさんあるんですね、のぞいてみたいです(笑い)。

 ◇眠り方は自由、気楽に考えていいんだとうれしい気持ちに──三浦さん

 三浦さん:それにしてもお話を聞いていると、眠り方はもっと自由に考えてもいいんだなと思いました。「この時刻、この姿勢、この寝具で」と明確な基準があるのかと思い込んでいましたけど、まったく違うんですね。「もっと気楽に考えていいんだ!」とうれしい気持ちになりました。

 永瀬さん:日本人は眠り方について真面目に考えすぎてる方が多いと思います。あまり頭でっかちにならず、自分の感覚を信じて、柔軟に考えるといいと思いますよ。

 ◇寝ている時にむずむず感 姿勢のせい?……三浦さん

 三浦さん:それからもう一つお聞きしたいことがあるんです。寝ているときに足がつったような、むずむずした変な感覚になることが前にあって、それは寝る姿勢に関係があったんでしょうか?

 永瀬さん:もしかしたら「むずむず足症候群」かもしれないですね。最近女性を中心に増えている症状で、鉄分不足の方や妊婦さん、更年期の方がなりやすいんです。

 三浦さん:眠りの妨げになるほどつらいことがあって……。そういう症候群があることを初めて知りました。また続くようでしたら、一度診ていただきにお伺いしたいと思います。

 ◇寝る前にパソコン、携帯電話は見ない方がいい──永瀬さん

 三浦さん:最後に、永瀬さんご自身の眠るときのスタイルも教えていただいてもいいですか? 眠りのプロがどんなふうに寝ているのか気になります!

 永瀬さん:私はいつも深夜0時前には寝て、朝7時に起きます。照明はダウンライト(天井に埋め込んだ照明)。そして布団に入ったら前回ご紹介したCD「アイソトニックサウンド」を聴いたり、本を読んだりして過ごすことが多いですね。

 三浦さん:ダウンライトなんですね。やっぱり目が覚める蛍光灯は、寝る直前は避けた方がいいということですか?

 永瀬さん:そうです。パソコンや携帯電話も同じで、青い光で目が覚めてしまうどころか、脳も働くので寝る前は見ない方がいいですね。

 三浦さん:まだまだお聞きしたいことがいっぱいあるのですが、そろそろお時間が。最後に、これを読んでいる方々へメッセージをお願いします。

 永瀬さん:現代人にとって、毎日規則正しく眠ることはなかなか難しいと思います。けれども、あまり理屈にとらわれず、睡眠不足を感じたら適度にお昼寝も取り入れたりして、柔軟に睡眠を取るようにしてください。睡眠とお肌の美容は深い関係にあるもの。忙しくても、おろそかにしないでくださいね。

 いかがでしたか? お話を聞きながら、改めて睡眠の奥の深さに驚きました。そして同時に、あまり難しく考える必要もないんだなということも分かりました。これからはもっと楽しみながら、自分に合った睡眠スタイルを探していけたらいいなと思っています!

 キレイを目指すのに、遅いなんてことはありません! まずは、やる気を出して! 楽しみながら一歩ずつ前進しましょう。

 *……次回は10月9日に更新予定です。

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