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「JUDGE/ジャッジ」の一場面 (C)2013「JUDGE」製作委員会
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「JUDGE/ジャッジ」の一場面 (C)2013「JUDGE」製作委員会

注目映画紹介:「JUDGE/ジャッジ」 監視カメラの視点に緊迫感 生き残りを懸けた究極のスリラー

 外海良基さんのスリラーマンガを実写映画化した「JUDGE/ジャッジ」(古波津陽監督)が公開中だ。同作は“七つの大罪”をモチーフに、見知らぬ男女が動物のマスクをかぶらされ“死のゲーム”を強いられるというストーリーで、2010年1月から12年8月まで「月刊少年ガンガン」(スクウェア・エニックス)で連載された。映画「貞子3D」シリーズなどに出演した瀬戸康史さん、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」で人気を呼んだ有村架純さんら若手注目キャストのほか、個性派俳優の佐藤二朗さんなどバラエティー豊かな顔ぶれが出演。原作をベースにしつつオリジナルの物語が展開する。

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 何者かに連れ去られた男女7人は、動物のマスクをかぶらされ、毒薬が仕込まれた手錠を掛けられ密室に監禁されていた。そして、嫉妬・色欲・怠惰・憤怒・暴食・傲慢・強欲の七つの大罪を背負った者として、制限時間以内に誰が最も罪深いかを多数決で決める“死の裁判ゲーム”を課せられる。自分が生き残るためには誰かに投票しなければならない状況で勝ち残ろうとする中、次第にそれぞれの本性が暴かれていき……という展開。

 監視カメラの視点で映し出される映像は生中継されているかのような緊迫感にあふれ、予測不能な展開にスパイスを与えている。さらにリモートカメラを使い、俳優しかいない状況での撮影という手法が圧倒的なリアリティーを生み出し、スリリングな状況を疑似体験できる。生き残るために時に協力するが、あるときは冷静に他者を陥れようとする姿は不気味で、選択や判断の矛盾や難しさなどをアンチテーゼ的に投げかけてくる。シチュエーションスリラーが入り口ながらも、深みのあるドラマへと着地する今作には、独特なカメラワークが効いたある種の新奇性を感じ、ラストからエンドロールへの流れにはさまざまな想像がふくらむ。8日からTOHOシネマズ 六本木ヒルズ(東京都港区)ほか全国で公開中。(遠藤政樹/毎日新聞デジタル)

 <プロフィル>

 えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もOKと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。

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