最大で9連休となる人も多い今年の年末年始。家で好きなDVDを見たり、本、マンガを読んで“おこもり”するのも悪くない。いま見て、読んでおきたい作品を紹介する。
◇ソフィア・コッポラ監督作で“女子力”アップ?
ファッションアイコンとして女性からの支持を集めるソフィア・コッポラ監督。最新作「ブリングリング」が公開されているが、“女子力”アップのために、ぜひ見ておきたいのが、2006年の「マリー・アントワネット」だ。14歳で仏に嫁いだ少女アントワネットの心の軌跡を、ガーリーでポップ、おしゃれなタッチで描き、老舗パティスリー「ラデュレ」が手がけたマカロンなどのスイーツや、マノロ・ブラニクのパステルカラーの靴などが登場。“ガーリー”な世界にどっぷりと浸ることができる。公開時にはベルサイユ宮殿で撮影されたことも話題になった。
また03年の「ロスト・イン・トランスレーション」は、コッポラ監督自身が日本に滞在した経験を基にした作品。東京・新宿の高級ホテル「パークハイアット東京」など東京都内でロケが行われている点も見逃せない。ほかに美しく謎めいた5人の姉妹の、思春期の心情を描いた初監督作「ヴァージン・スーサイズ」(00年)、空虚な日々を送るハリウッドスターが、久々に実の娘と再会し、同じ時を過ごすことで人生を見つめ直していく「SOMEWHERE」(10年)などがある。
◇松潤の“月9”ドラマ原作マンガに注目!
「マンガはあまり読まない……」という人にもおすすめしたいのが、人気グループ「嵐」の松本潤さん主演でフジテレビ系の“月9”ドラマとして1月から放送される「失恋ショコラティエ」の原作マンガ。主人公・爽太が、自分を振った“小悪魔系女子”を振り向かせようとショコラティエになって奮闘する姿を描くラブストーリーで、登場人物の恋の駆け引きやもどかしい思いに加え、“小悪魔系女子”のテクニックも登場する。水城せとなさんが月刊フラワーズ(小学館)で連載しており、コミックスは7巻まで発売されている。
女性に人気の神奈川県鎌倉市を舞台にした人気マンガが、吉田秋生(あきみ)さんのマンガ「海街diary(うみまちダイアリー)」(小学館・既刊5巻)。3姉妹と1人の異母妹の4人にスポットを当て、家族の絆を描いた作品で、鎌倉の観光名所や、スイーツなども登場し、同作の名場面を追体験できるガイドブック「海街diary すずちゃんの鎌倉さんぽ」(同)も発売されている。また、少女マンガの男性キャラクターらしからぬ“いかつい”ビジュアルと男気あふれる性格の男子高生・猛男の恋を描いたラブコメディーとして人気を集めているのが、河原和音さん作、アルコさん画の「俺物語!!」(集英社・既刊4巻)だ。「海街diary」と「俺物語!!」は、マンガに精通した書店員らがその年一番のマンガを選ぶ「マンガ大賞2013」(実行委員会主催)で、大賞(海街diary)と5位(俺物語!!)を獲得しており、その面白さは折り紙付きだ。
◇ファッション、ウエディング、旅行… 実用的な一冊も
新年のセールに向けて「何を買おうかなあ」とソワソワしている人には、ファッション雑誌で活躍中の人気スタイリスト大草直子さんによる単行本「Naoko Okusa's Real Coordinate」(ワニブックス、935円)が参考になりそうだ。これまで撮りためたという、大草さんの私服スナップが365スタイル掲載されている。カジュアルからフォーマルまでさまざまなシーンでの着こなしが登場するので「毎日何を着ていいのか分からない」と悩んでいる人にもおすすめ。
結婚式の予定がある人は、2012年11月に結婚したモデルの矢野未希子さんの結婚式に関する情報をまとめた書籍「ウエディングストーリー」(集英社、1575円)をチェックして。矢野さんの結婚式の様子のほか、ウエディングドレス、引き出物などの情報がギュッと詰まっている。眺めるだけでもあれこれと想像が広がる一冊だ。また、バカンスの参考にしたいのが、ハワイガイドブック「Maki’s Special Hawaii HIGH & LOW」(講談社・1200円)。タレントの吉川ひなのさんとモデルの道端ジェシカさんが信頼を寄せるハワイ在住のコーディネーターのマキ・コニクソンさんが監修した“大人のためのガイドブック”で「ハイ&ロー」をテーマに、楽しい場所やおいしいものを集めてハワイの魅力を紹介している。