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米マーベルコミックが生んだ人気ヒーローチーム「アベンジャーズ」の中でも最強の勇士とうたわれるソーの活躍を描いたシリーズ第2弾「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」が1日から全国で公開された。前作「マイティ・ソー」(2011年)で、故郷アスガルドを義弟にして邪神ロキのたくらみから救ったソー。今回は、そのロキの手を借りながら、この世のすべてを闇の世界に変えようとたくらむダーク・エルフと死闘を繰り広げる。前作に引き続き、ソーをクリス・ヘムズワースさん、ロキをトム・ヒドルストンさんが演じるほか、ナタリー・ポートマンさん、アンソニー・ホプキンスさん、ステラン・スカルスガルドさんらが出演。さらにダーク・エルフの長、マレキスをクリストファー・エクルストンさんが演じ、映画を盛り上げている。
「アベンジャーズ」のニューヨークの戦いから1年。英国で原因不明の重力異常が発生。それを調査していたソーの恋人で天文物理学者のジェーン(ポートマンさん)は、宇宙の滅亡をたくらむ“ダーク・エルフの力”を自らの体に宿してしまう。ソーはジェーンを救うため、故郷アスガルドに彼女を連れて行くが、その行為が、アスガルドのみならず宇宙全体を危険にさらしてしまう……という展開。
「マイティ・ソー」シリーズとしては第2弾、アイアンマンやキャプテン・アメリカらマーベルコミックのヒーローたちが集結する「アベンジャーズ・プロジェクト」としては、「アイアンマン3」(13年)に続いて8弾目となる今作(08年の「インクレディブル・ハルク」を含む)。「マイティ・ソー」「アベンジャーズ」(12年)では悪役として登場していたソーの義弟ロキが、今回はソーとともにダーク・エルフと戦うという異例の展開を見せる。この2人が手を組むのだから戦いっぷりは半端ではなく、アクションや戦いに使われる小道具は前作よりバージョンアップ。また、世界遺産ストーンヘンジでの撮影や、前作では宮殿の中が描かれていた王国アスガルドが、今回は 都市も描くためセットを作るなど、仕掛けも大掛かりになった。
その一方で、世界観は前作「マイティ・ソー」のときとは随分変わった。前作を、シェークスピア劇を彷彿(ほうふつ)とさせるアクションエンターテインメントとするなら、今作は「ロード・オブ・ザ・リング」をイメージさせるダークファンタジー色が濃いアクション映画に仕上がっている。なるほど監督は、ダークファンタジー作「ゲーム・オブ・スローンズ」(11年~)の数話を演出したアラン・テイラーさん。さて、この雰囲気の違いを、シリーズファンや原作ファンはどう受け止めるか。1日から丸の内ルーブル(東京都千代田区)ほか全国で公開中。(りんたいこ/フリーライター)
<プロフィル>
りん・たいこ=教育雑誌、編集プロダクションをへてフリーのライターに。映画にまつわる仕事を中心に活動中。大好きな映画はいまだに「ビッグ・ウェンズデー」(78年)と「恋におちて」(84年)。