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永作博美:結婚・出産で“決断”できる女性に 「終わったことは忘れる」

 女優の永作博美さん(43)が主演する連続ドラマ「私という運命について」(WOWOW)が23日、放送をスタートする。1990年代、大企業で女性総合職第1号として働く主人公・冬木亜紀が運命を切り開こうと生きる姿を中心に描くラブストーリーで、亜紀を演じた永作さんは「運命を切り開いたと思えたときもあるし、ただただ流されたと思えたときもあるし、ちょっと休もうと漂流していたときもある」と自らの人生を振り返る。結婚や出産をへて「決断が早くなった」と語る永作さんに作品や女優業について聞いた。

 ◇悩みぬいたら「運を天に任せて決断」

 永作さんは、1989年にアイドルグループ「ribbon」のメンバーとしてデビューし、その後、女優業を開始。プライベートでは、2009年4月に結婚し、2010年5月に第1子、2013年6月に第2子を出産した。2012年に映画「八日目の蝉」で第35回日本アカデミー賞の最優秀助演女優賞を受賞している。

 「若いときはいろいろ虚勢を張りながら生きてきた」と自身を振り返り、演じた亜紀について「とにかく頑張り屋さん。でも、迷うときはあるし、進みたくても進めなくて泣きもする。本当に素直に生きている人」と表現。「分かるなーという思いで見ていました」と共感を見せる。

 ドラマでは、「恋愛」「結婚」「出産」、そして「死」に対して亜紀が決断していく様子が描かれる。永作さんは「人は決断をしてからが始まり」という。「本当に悩み抜いたなと思ったら、運を天にまかせて決断すべき。決断すると何かが動きますから、何かが変わると私は思います」と語った。

 また「迷っている時間がなくて、どんどん(決断が)早くなってきたと思う。今はめちゃくちゃ早い!」といい、「若いときは後悔したことがあったけど、終わったことは終わったこと。忘れるというのが信念!」と話した。

 ◇「これでいいのか」と悶々とした日々も

 そんな永作さんは、女優としての転機を「30代前半くらいで映画の現場をさせてもらったのは大きかった」と話す。それまでは、どこに向かっているのかもわからない状態で「とりあえずやる」という日々を送っていたといい、「これでいいんだろうかと、毎日、悶々としていた」と明かし、「20代後半から30代前半が踏ん張り時だった」としみじみと振り返った。そうした経験から「次に進むためにはあきらめも大事」としつつも、「若いときは諦めない方がいいと思う」と力を込める。

 ドラマについて「自分を投影するかのように見てしまう部分が多々あると思う」といい、「自分のことを振り返ってもらう機会になればいい。自分の目指す道、選ぶべき場所、大事なものを確認する機会になれば」と話している。

 ドラマは「ほかならぬ人へ」で直木賞を受賞した白石一文さんの小説が原作。白石さんの作品を初めて映像化することでも話題を集めている。亜紀の同僚で元恋人の佐藤康を江口洋介さん、康の母親・佐智子を宮本信子さんが演じ、池内博之さん、三浦貴大さん、太田莉菜さん、森山良子さんらも出演。監督は映画「脳男」の瀧本智行さん、脚本はNHK連続テレビ小説「おひさま」の岡田惠和さんが担当する。全5話。WOWOWプライムで23日から毎週日曜午後10時に放送。初回は無料放送。

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