昨年9月から今年3月まで放送しヒットしたNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「ごちそうさん」に、杏さん演じるヒロイン・め以子の娘・ふ久役で出演していた松浦雅さん。オーディションで「目が印象的だった」という理由からふ久役に抜てきされた松浦さんは、「目力が強いといわれるので、強い女性や暗い過去がある女の子はたぶん私にとって演じやすい部類になるかもしれないですけれど、私にない本当に普通の女子高生などを演じてみたい」と目を輝かせる。チャレンジ精神旺盛な松浦さんに「ごちそうさん」の撮影秘話や女優の仕事について聞いた。
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兵庫県出身の松浦さんは、「ごちそうさん」の撮影が大阪で行われたことに、「スタッフも関西の方が多くて話のテンションも合ったし、笑いのツボがほとんど一緒で、空き時間に吉本新喜劇のネタが飛び出したりして、休憩で楽屋に戻るより前室(出番を待つ場所)に自然とみんなで集まって、一緒にワイワイしている方が楽しかったんです。スタッフ、キャストへだてなく年齢も関係なくみんな仲よくて、楽しい現場でしたね」と笑顔で振り返る。
キャストの中では希子役の高畑充希さんとよく話したといい、「よく甘えていたし、少し落ちこんだりしたときにも話を聞いてもらったり。お姉さんみたいな感じでした」とキャストの中では年齢も近く、姉のように慕っていたようだ。「スタッフさん交えて一緒にカラオケに行ったときに高畑さんとAKB48の『ヘビーローテーション』を歌いました。マイク2本を2人で独占して『一緒に歌おう』って」と馬も合ったようだ。
主演の杏さんとは「大先輩というのもあって、本当は最初からもっと甘えたかったんですけど、ふ久は甘えない役だし、躊躇(ちゅうちょ)してたんです。でも劇中で甘えない分、もっと甘えたいと思って、お母ちゃん(杏さん)が前室にいたとき、お母ちゃんのひざの上に顔を置いてなついていました。本当のお母さんみたいでした」と杏さんに甘えたエピソードを披露した。
ふ久は物理の勉強ばかりしている変わり者の女の子。自身と似ているところは「何事も突き詰めるところですかね。一つの目的があると、ほかのことをやりたくないという。やりたいことをやっていると周りが見えなくなる。結果が出るまでやってしまうところが似ている」という。逆に似ていないところは「結構似ているんですよね。しいていえば物理が得意じゃないところかな。あと、私はふ久よりおしゃれに興味を持ちました。ふ久は劇中で2回ぐらいしか口紅を塗ったことないし、おしゃれに興味がまったくないので。私の方が少しは服装とかにも興味を持っているかな……」と話す。
松浦さんは自身の性格を「常に自分を試しているような気がします。なぜこんなしんどい道を選んで行ってしまうんだろうと思うんですけど……。多分そうじゃないと、自分の中でうまく回らなくなっちゃうんだろうなと思います。しんどい道を回った分だけ、いい結果が出ると信じているので、くせになって、より困難な道をストイックに選んでしまう」と表現する。「人と比べてもしょうがない。私にしかできないことがきっとあるはずだと思います。人と比べてもいいことはない。それよりも自分が今できることを頑張ったほうが時間が有効に使えるのではないかと思っています」と言い切り、「しんどい性格をしているなとときどき自分でも思います」と笑った。
女優としての目標は「10年後、たぶんお母ちゃん(杏さん)と同じ年になると思うんですけれど、その年までに朝ドラの主役ができるくらいの女優さんになりたいですね」と掲げる。そして「小泉今日子さんのようなカッコいい女性になりたい。魅力的な女性になるため階段を一段一段上っていきたい」と将来を見据えていた。
次回は、松浦さんの休日の過ごし方や美容や健康で気を付けていることなどについて聞く。
<プロフィル>
まつうら・みやび。1995年6月14日生まれ。兵庫県出身。趣味はエレキギター、クラシックバレエ。2012年6月に開催された「第1回JUNONプロデュース ガールズコンテスト」で7533人の中から初代グランプリに輝く。2013年7月、マンガ家・西原理恵子さんの作品が原作の舞台「ぼくんち」「女の子ものがたり」に出演し女優として初舞台を踏む。同年9月に舞台「美少女戦士セーラームーン−La Reconquista」にセーラーマーキュリー役で出演した。2014年3月まで放送していたNHK連続テレビ小説「ごちそうさん」で、ヒロインの娘・ふ久役で出演。
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