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好きっていいなよ。:川口春奈と福士蒼汰が映画初共演 恋愛もの「女子はやっぱり憧れ」

 葉月かなえさんの人気少女マンガを基に実写化した恋愛映画「好きっていいなよ。」(日向朝子監督)が公開中だ。彼氏も友達も作らずに生きてきた少女が学校一のモテ男と出会ったことから恋や友情の素晴らしさを知り成長していく姿を描いている。16年間、友達も彼氏もいない主人公の橘めい役を演じた川口春奈さんと、学校一のイケメン・黒沢大和役の福士蒼汰さんに、恋愛要素がいっぱい詰まったストーリーや映画で初共演したお互いの印象について聞いた。

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 ◇「読んでいて女の子の気持ちになった」(福士さん)

 心ときめくシチュエーションの数々やめいの心の揺れなど、純粋でリアリティーにあふれた初恋物語が描写されている。「自分が経験しなかった“青春”や女の子の“憧れ”とかが詰まった作品」と評す川口さん。「キラキラとした世界観で本当に女の子が理想を抱くようなものだなと思いました」と作品の第一印象を語る。

 一方、「僕も(川口さんと)同じです(笑い)」と笑顔で同意する福士さん。少女マンガを読む機会はあまりないそうだが、原作を読んだ時に「すごくキュンキュンするというか、(原作を)読んでいて女の子の気持ちになっちゃいました」と語り、「結構リアルなところまで描いていて、キスシーンがたくさんあったりラブシーンまであったりとか、そういうのが少女マンガにしてはめずらしいのかな」と丁寧な描写に驚いたと明かす。そして、「実写でもそういうところを生かしていければいいのでは」と考え撮影に臨んだという。

 川口さんはめいのキャラクターを「いろんな引き出しを持っていて、いろんなことを思ったり感じたり、行動したりしていてすごい」と表現し、「赤ちゃんみたいにコロコロと表情が変わったりしますが、心を開くまではすごい時間がかかるような子。それを一つ一つ丁寧に表現していくのが大変でした」と役作りの裏側を明かす。めいの相手役でモテ男・大和を演じた福士さんは、「原作を読まれている方のイメージもあるでしょうし、学校一のイケメンという役なので、自分に務まるのかなという不安はあった」と当時の心境を振り返る。「原作をリスペクトしつつ、何か自分のよさを表せたらいい」と考え、「そういうところを意識しながらも、カッコつけ過ぎにやりました」と笑顔で振り返る。

 演じた役と自分自身の共通点について、福士さんは「一人だけ輪から外れているような人がいると気になっちゃいます」といい、「その人に話し掛けて一緒に楽しみたい、輪の中に入れたいというところが似ているかなと思いました」と共通点を語る。川口さんは「結構誰にでもいいことも悪いこともグサグサと言っちゃうので(自分とめいの)分かりやすい部分かな」と話すも、「でもめいちゃんは分かりにくかった」という。

 ◇自身が演じた役以外で共感できる意外な人物とは

 孤独な生き方をしているめいと、大勢の仲間に囲まれている大和という正反対の役をそれぞれ演じた2人。お互いが演じた役を見てどう感じたのか? 「めいちゃんは頭がいいなと思いました」福士さん。その理由を「すごく引き出しが多いというか、いろんな言葉が出てくるし、それがすべて的を射ている。言われるとちょっとグサッとくるような言葉が多かったりするので、そういう意味で頭がいいなと思った」と説明する。川口さんは大和の印象を「モテていて、一見調子に乗っているのかなと思った」とちゃめっ気たっぷりに笑い、「実はすごい熱くて仲間思いで、人間くさい一面もあって親近感がわくキャラクター。いいなと思いました」と大和の表と裏のギャップのとりこになったことを明かす。

 今作にはさまざまなタイプの男女が複数登場する。自分たちが演じた役に思い入れがあるのはもちろんだが、観客目線で見た場合、感情移入できるのは誰かと聞いた。しばらく考え込んだ福士さんは、人気モデルで大和に好意を持つ女性・めぐみという意外な回答が飛び出す。「(映画では)全然描かれていないけど『(好きと)言ったら終わりなんですよね』みたいなことを言っていて、絶対に(恋が)かなわないというのが分かっているから言ってしまって終わりになるのが嫌だみたいな気持ちが、何か分かる気がする」と少し複雑な恋心に共感を示す。

 福士さんの話を聞きながら思い悩んだ川口さんが出した答えは、こちらも異性である大和の友達・中西というもの。自身のことを「中西というキャラクターの女の子版みたい」と評した川口さんは、「ふざけている感じなんだけど、一歩踏み込みすぎて傷つけちゃうこともある。でも(相手のことが)すごく好きなゆえに、相手に変なふうに思われてしまう不器用なところは分かる」と中西に気持ちを重ね合わせる。

 ◇「自分に置き換えながら見てほしい」(川口さん)

 川口さんと福士さんをはじめ、今作に同じ事務所に所属し年も近い俳優が多数出演している。「学校みたいですごく楽しかったし、女の子同士でご飯も行きました」と川口さん。映画で初共演してみた印象を、福士さんは「(川口さんは)天真爛漫(らんまん)でムードメーカー。スタッフさんも思わず笑っちゃうような笑顔になる現場を作ってくれました」と川口さんの人柄を絶賛する。福士さんの発言を聞いた川口さんは、福士さんについて、「本当に天真爛漫でムードメーカーでした」と同様に評し、福士さんから「同じことを言ってる(笑い)」とすかさず突っ込まれ、2人で笑い合うなど息の合ったところを見せる。

 少女マンガを原作に誰もが共感できるような恋愛を描いている今作。川口さんには女性目線、福士さんには男性目線で見どころを聞くと、「女子はやっぱり憧れ」と目を輝かせる川口さんは、「こういうふうにされたいとかキスをされたい、こういうシチュエーションになりたいといったことを表現した象徴的な作品だと思う」と語り、「映画は自分に置き換えて見たりしますが、ぜひこの作品でもしてほしい。(映画を見ることで)何かいい恋の形をみんなにしてもらえればいいなと思います」と力を込める。「一番は可愛い子がいっぱい出ているということ」とちゃめっ気たっぷりに笑う福士さんは、「女の子は可愛いし、男もいろんな性格の人がいて、みんなそれぞれ違うので、男の人でも自分を投影できて自分の身になって考えることができるのではと思います」と男女ともに楽しめることを強調した。映画は新宿ピカデリー(東京都新宿区)ほか全国で公開中。

 <川口春奈さんのプロフィル>

 1995年2月10日生まれ、長崎県出身。2007年、雑誌「ニコラ」のモデルオーディションでグランプリを受賞しデビュー。「三井のリハウス」や「ポカリスエット」のCMでも注目される。09年、「東京DOGS」(フジテレビ系)でドラマデビューし、以降、ドラマや映画、CMなどで幅広く活躍。主な出演作は、ドラマが「金田一少年の事件簿」「夫のカノジョ」、映画は「絶叫学級」(13年)、「マダム・マーマレードの異常な謎」(14年)などがある。

 <福士蒼汰さんプロフィル>

 1993年5月30日生まれ、東京都出身。 2011年、ドラマ「美咲ナンバーワン!!」で俳優デビュー。同年、「仮面ライダーフォーゼ」で初主演し、13年にはNHK連続テレビ小説「あまちゃん」に出演し注目を集める。主演作には「ぼくが処刑される未来」(12年)、「江ノ島プリズム」(13年)などがある。14年は「イン・ザ・ヒーロー」や「神さまの言うとおり」などの出演作の公開を控える。

 (インタビュー・文・撮影:遠藤政樹)

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