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俳優の東出昌大さんが主演のバイオレンスアクション映画「GONINサーガ」(石井隆監督)が26日から公開される。1995年に公開された「GONIN」の20年ぶりの続編となる作品で、前作から19年後の現代を舞台に、暴力団「五誠会」と五誠会と対決する主人公らとの戦いが描かれる。前作同様、銃弾が飛び交う壮絶なアクションと緊迫感のある展開が見どころだ。 前作の戦いで命を落とした暴力団・大越組若頭の久松茂(鶴見辰吾さん)を父に持つ勇人(東出さん)はある日、前作で死んだ大越組長(永島敏行さん)の息子で、勇人の幼なじみで大越組再興を目指す大越大輔(桐谷健太さん)から母・安恵(井上晴美さん)が父の月命日のたびに父の名誉復権を求めて五誠会に怒鳴り込んでいることを聞かされる。度重なる安恵の嫌がらせに辟易(へきえき)していた五誠会は、ある事件をきっかけに安恵を自殺に見せかけて殺してしまう。復讐(ふくしゅう)心が湧き上がる勇人のもとに、19年前の事件を調べているルポライター・森澤慶一(柄本佑さん)や元グラビアアイドルの菊池麻美(土屋アンナさん)らも集まり、五誠会から現金を強奪する計画を立てる……というストーリー。五誠会の三代目・式根誠司役で安藤政信さん、五誠会に雇われた殺し屋役で竹中直人さんらも出演しているほか、前作の5人組の1人・氷頭要役で根津甚八さんも出演している。
佐藤浩市さんや本木雅弘さん、竹中直人さん、椎名桔平さんら豪華キャストが顔を並べた前作の“5人”からたすきを引き継いだ形になる今作だが、東出さんに桐谷さん、土屋さん、柄本さんと今作でも旬な俳優陣による隙(すき)のない布陣は変わらない。ダメサラリーマン・萩原や刑務所帰りの美少年・三屋らを筆頭にぶっ飛んだキャラクターが次々と登場し狂気に満ちあふれていた前作に比べると、やや作品の“狂気度”は薄まっているが、銃弾と容赦ない暴力が飛び交うバイオレンスアクションは健在だ。“組からの現金強奪”という大筋は前作からそのままに、今作では敵を撃退する場面もあるなど受け身だった前作とは一味違う戦いぶりを見せてくれる。特にラストの「これぞGONIN!」と拍手を送りたくなる大立ち回りは見ものだ。序盤はせりふが多くやや説明的にも感じたが、その分、前作未見の人もすんなり入れるだろう。26日からTOHOシネマズ新宿(東京都新宿区)ほか全国で公開。(河鰭悠太郎/毎日新聞デジタル)