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脚本家の三谷幸喜さんが監督し、人気グループ「SMAP」の香取慎吾さんが主演した映画「ギャラクシー街道」が24日、公開される。西暦2265年、広大な宇宙の片隅に浮かぶ、とあるハンバーガーショップが舞台の“スペース・ロマンチックコメディー”で、女優の綾瀬はるかさんや優香さん、大竹しのぶさん、俳優の小栗旬さん、山本耕史さん、「T.M.Revolution」の西川貴教さんらも出演。それぞれが個性豊かな宇宙人に扮(ふん)し、ドタバタ劇を繰り広げる。
「ギャラクシー街道」は、登場人物が全員宇宙人という設定。西暦2265年、木星と土星の間に浮かぶスペースコロニー「うず潮」と、地球とを結ぶスペース幹線道路「ルート246666」(通称・ギャラクシー街道)は開通して150年がたち、老朽化が著しく、閉鎖の声も上がっていた。そんな街道の中央にひっそりとたたずむ小さなハンバーガーショップ「サンドサンドバーガー・コスモ店」を営む主人公の店主ノア(香取さん)は、妻ノエ(綾瀬さん)の不倫を疑いつつ、妻には内緒で地球への帰還の手続きを進めようとしていた。ノアの前にかつての恋人で元舞台女優レイ(優香さん)が現れ、さらにはノエを執拗(しつよう)に追いかけ回す見た目は渋い中年男性メンデス(遠藤憲一さん)の登場により、新たな問題が浮かび上がる……というストーリー。
物語の本筋と並行し、スペース客引き(山本さん)とスペースドクター(石丸幹二さん)との怪しい商談やスペース警備隊のハトヤ隊員(小栗さん)とマンモ隊員(秋元才加さん)との別れ話も進行する。それら店内の出来事を見守りつつ、ギャラクシー街道の現状についてリポートを作成していたスペース国土交通省の役人ハシモト(段田安則さん)の身にも不思議なことが次々と起こるなど、三谷さんが得意とする、小ネタや小技の効いた舞台のような密室劇が全編にわたって楽しめる。
ギャグがすべっていたり、少々悪ふざけが過ぎる部分もあるが、メンデス役の遠藤さんのボンデージファッションと美脚は一見の価値ありで、遠藤さんに出産シーンを演じてもらうなんて発想は三谷さんならでは。その正体は宇宙を守る正義の味方でありながら、恋人にあっけなくフラレてしまうという、なんとも情けない役回りのハトヤ隊員役の小栗さんの“三枚目ぶり”にも好感が持てる。また物語のヒロイン・ノエ役の綾瀬さんは最後まで安定の可愛さで、ハンバーガーにかぶりつくシーンでおなかがすく人も多いだろう。米国のホームドラマやSFの金字塔「スタートレック」、特撮ヒーローものへの愛を随所にちりばめ、最後にはほっこりとした気分にさせてくれる、まさに“スペース・ロマンチックコメディー”と呼ぶにふさわしい作品。24日からTOHOシネマズ日劇(東京都千代田区)ほか全国で公開。(山岸睦郎/毎日新聞デジタル)