映画「エヴェレスト 神々の山嶺」のワンシーン (C)2016「エヴェレスト 神々の山嶺」製作委員会
今週末に公開される映画の注目作をピックアップする「今週シネマ」。12日には、夢枕獏さんの小説「神々の山嶺」を、「愛を乞うひと」(1998年)や「しゃべれども しゃべれども」(2007年)などで知られる平山秀幸監督が映画化した「エヴェレスト 神々の山嶺(いただき)」、ディズニー/ピクサーの最新劇場版アニメーション「アーロと少年」(ピーター・ソーン監督)、山田洋次監督が名作「男はつらいよ」シリーズから約20年ぶりに取り組んだ本格喜劇「家族はつらいよ」が公開される。
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「エヴェレスト 神々の山嶺」は、エベレスト登頂に同行していた最中に滑落事故で仲間を失った山岳カメラマンが、天才クライマーといわれる男と、兄を雪山で失った女性と出会い、エベレスト登頂に挑む姿を描いている。エベレスト史上最大の謎を追う野心的な山岳カメラマン・深町誠を人気グループ「V6」の岡田准一さん、山岳史上初の挑戦にとりつかれた孤高の天才クライマー・羽生丈二を阿部寛さん、羽生との登山中に兄を亡くした女性・岸涼子を女優の尾野真千子さんが演じている。撮影は、キャストとスタッフが約10日間かけて高度順応しながらエべレストに登り、標高5200メートル地点で行われたという。リアリティーを追求するために阿部さんが雪山でのロケ中に霧吹きで自分を凍らせて役作りに臨んだ話など、数々の過酷エピソードでも話題を集めている。
「アーロと少年」は、恐竜の子供アーロと人間の子供スポットが、冒険を続ける中で友情を育んでいくファンタジー作。実写と見まごうばかりの映像や徹底的なまでのリアルな自然描写。そこに息づくキャラクターはデフォルメされているものの、仕草には真実味があり、恐竜のしっぽやスポットの毛髪の動きにすら感情を通わせるピクサーの演出力には感嘆せずにいられない。日本語吹き替え版のみの上映で、アーロの声を石川樹さん、ママの声を安田成美さんが演じるほか、松重豊さん、八嶋智人さん、片桐はいりさんが、アーロとスポットが旅の途中で出会うTレックス一家の声を担当。インド系移民の父との幼い頃の体験を基に作り上げたというサンジェイ・パテル監督による短編アニメーション「ボクのスーパーチーム」も同時上映。
「家族はつらいよ」は、山田監督が手がけた2013年の映画「東京家族」が下敷きで、「東京家族」で“家族”を演じた8人を再起用。その8人が前作の役柄とはまったくの“別人”を演じ、前作とは趣の異なる笑いにあふれた人情ドラマに仕上がった。橋爪功さんや吉行和子さん、西村雅彦さん、夏川結衣さん、妻夫木聡さん、蒼井優さん、中嶋朋子さん、林家正蔵さんらが出演。結婚してからの数十年、身勝手な夫の暴言に耐えてきた妻が、反旗を翻し離婚を要求。それに戸惑う夫と、母に離婚を思いとどまらせようとする子供たち。そこに、次男とその恋人の結婚話や長女夫婦の大げんか騒動などが加わり、物語はにぎにぎしく展開していく。
そのほか11日は、イ・ビョンホンさん、チョ・スンウさん、ペク・ユンシクさんといった実力派キャストが顔をそろえ、韓国で大ヒットとなった「インサイダーズ 内部者たち」(ウ・ミンホ監督)、ベネッセの人気キャラクター「しまじろう」が活躍する劇場版アニメの最新作「しまじろうと えほんのくに」(平林勇総合監督)が公開。12日は、人気テレビアニメ「プリパラ」の3作目の劇場版で、初のオリジナルストーリーとなる「プリパラ み~んなのあこがれ♪レッツゴー☆プリパリ」(森脇真琴監督)、アニメ「デジモンアドベンチャー」シリーズの最新作「デジモンアドベンチャー tri.」の第2章「決意」(元永慶太郎監督)、特撮ドラマ「ウルトラマンX」を映画化した「劇場版 ウルトラマンX きたぞ!われらのウルトラマン」(田口清隆監督)が公開される。
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