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亀の人気キャラクターが大暴れする、マイケル・ベイさん製作のシリーズ第2弾「ミュータント・ニンジャ・タートルズ:影<シャドウズ>」(デイブ・グリーン監督)が、26日に公開される。前作でヒロインを演じたミーガン・フォックスさん、その相棒役のウィル・アーネットさんが続投。新たに、米テレビシリーズ「ARROW/アロー」のスティーブン・アメルさんが加わり、レオナルド、ラファエロ、ミケランジェロ、ドナテロの4兄弟“タートルズ”とともに悪に立ち向かう。
「タートルズ」の宿敵シュレッダー(ブライアン・ティーさん)が護送中に逃亡、再びニューヨークの街を恐怖に陥れようとする。タートルズたちは、テレビリポーターのエイプリル・オニール(フォックスさん)と、シュレッダーを取り逃がしてしまった刑務官ケイシー・ジョーンズ(アメルさん)とともに、シュレッダーの悪事を阻止しようとする。ところが、シュレッダーの背後には異次元から来た新たな敵、世界征服を企む悪の帝王クランゲがいて……というストーリー。
今回、タートルズを襲うのは、シュレッダーとクランゲによる世界征服の野望だけでなく、チーム分断という危機。人間に認められないことの悲しみと、人間になりたいという願望が、ある薬品の存在によってメンバー内の亀裂を生んでしまうというシリアスな展開も用意されている。その一方で、タートルズたちの敵となる、イノシシとサイのミュータント、ビーバップとロックステディのまぬけな言動には笑わされ、クランゲの造形の気持ち悪さに腰が引けた。そもそもタートルズ自体、キモカワイイの度を越しビジュアル的に損しているが、それぞれに個性ある4人(体?)が世界平和のために戦い、亀のままでいい、いや、人間になりたいと葛藤する姿を見れば、きっと愛着が湧いてくるはず。
ケイシー役のアメルさんが、軽めのあんちゃんキャラを演じていたのは新鮮で、また、タートルズの“師匠”ネズミのスプリンターが、“弟子”たちにいう言葉がいちいち的を射ており、うなずかされることもしばしば。異次元ネタに話が及んでしまったのは個人的には残念だが、それを差し引いても十分楽しめた。なお、日本語吹き替え版では、ロックステディ役を宮川大輔さんが、ビーバップ役をお笑いコンビ「オリエンタルラジオ」の藤森慎吾さんが担当している。26日からTOHOシネマズ日劇(東京都千代田区)ほか全国で公開。(りんたいこ/フリーライター)
<プロフィル>
りん・たいこ=教育雑誌、編集プロダクションを経てフリーのライターに。映画にまつわる仕事を中心に活動中。大好きな映画はいまだに「ビッグ・ウェンズデー」(78年)と「恋におちて」(84年)。