子育てについて語った山口もえさん
2児の母で、現在、お笑いコンビ「爆笑問題」の田中裕二さんとの子を妊娠中(妊娠7カ月)でもあるタレントの山口もえさん。“ママタレ”としても活躍しており、劇場版アニメ「劇場版しまじろうのわお! しまじろうとにじのオアシス」(平林勇監督、10日から全国で公開中)の6日の完成披露舞台あいさつでは「ママ代表」ゲストとして登場し、作品をアピールした。そんな山口さんに、作品の魅力や、子育て事情、結婚生活などについて聞いた。
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◇映画を見て「最後は親子で抱きしめ合った」
「劇場版しまじろうのわお! しまじろうとにじのオアシス」は、子供たちに人気のキャラクター・しまじろうと仲間たちが、モグール号に乗って砂漠にやってきて、元気な女の子・ココに出会い、砂嵐ではぐれてしまったというココのお母さんをみんなで探しに行くという冒険物語。作品について山口さんは「映画の中に一緒に入り込めて、小さなお子さんも最初から最後まで楽しめるようになっていると思います」と話す。
この作品は、小さな子供連れでも鑑賞できるよう、劇中にダンスや歌のシーンや、キャラクターを応援するシーンなど、子供たちが声を出して楽しめる場面が盛り込まれている。また上映する映画館では、真っ暗にならない照明や、ちょうどいい音量、途中に休憩をはさむなど、環境面でも子供に配慮している。山口さんはこういった特徴について「映画はたくさんの人が見るので、子供と一緒に行きたくても行けないという人がたくさんいらっしゃると思うんですね。この作品では、お母さんからしたらこんなサービスがあったらいいなというものが盛りだくさんになっているところが、うれしいなって思います」と母親目線で話す。
山口さん自身は2人のお子さんと鑑賞し、「どんどんスクリーンの中に引き込まれていく感じで、途中の6分間の休憩も、子供たちが『早く続きが見たい』って言うくらい。最後のシーンは、感動して親子で抱きしめ合いました(笑い)」と振り返った。
◇育児は「マイナス」じゃなく「プラス」で考える
現在は2015年に再婚した、お笑いコンビ「爆笑問題」の田中さんとの間の第1子を妊娠している山口さん。自身の育児について「私は自分の育児を“我流”って呼んでいるんです」と話す山口さんは、「雑誌を開けば完璧なお母さんの姿が描かれていたりするので、それを見たたくさんのママたちの中には、頑張っているのに『私ももっと頑張らなきゃいけない』って、マイナス方式で減点しちゃうママも多いんじゃないかなと思うんですよね。私もそうだったんです」とかつて育児に悩んでいたことを明かす。
しかし、現在は考え方が変わってきたといい、「私が思ったのは、『この子は私を選んで生まれてきてくれた。だから、私がこの子に愛情をしっかり持ってさえいれば、私の育て方で間違いはない!』と思って、割り切っているところがあって……」と話す山口さん。「『今日はこれができなかった…』じゃなくて、『私はこれができたじゃない! すごい!』ってプラスに考えて子育てをするようにしたら、楽になったんですよね。今日はご飯でちょっと手を抜いちゃったっていう日でも、『その分、私は今日、笑顔だった。だからプラス!』みたいな考え方をしています」と、減点方式から加点方式の考え方への変化を語った。
◇夫・田中裕二とは“平日ブランチデート”
田中さんと再婚して1年半ほどたった。結婚生活の変化については「以前に比べて、より夫婦で子育てを協力し合ってるなと思います」と話す。具体的には「例えば私が仕事で朝早い時は、彼のスケジュールを聞いて、子供を任せられるのか、(幼稚園の)お迎えをお願いできるのかを考えたり。家事や育児に関して、担当を決めたりはしないで『これはできるから、こっちはお願いね』って、その時、その時、お互いできることをして協力しているっていう夫婦関係になっていますね」と、田中さんと日々協力し合っていることを明かした。また、育児環境の変化も感じているようで「最近思うのは、幼稚園の送り迎えにパパさんの参加率がすごく増えているなって。私が子供の頃は、幼稚園にお父さんが送り迎えすることってあまりなかったんですが、今は周囲の理解があったりして、送り迎えがしやすくなったんじゃないかなって思います」と語った。
一方で、田中さんは夫婦の時間も大切にしてくれるという。毎週、週末に仕事がある田中さんとは、平日にしか休みを合わせられないそうだが、「そんな中でも、子供を朝、送り出してから、2人でブランチを近所でしたり。そんなちょっとしたデートとかもするようになったんです」と明かす。「そういう2人の時間も大切にしているところがいいなって思います」と笑顔で話した。
◇夫婦ゲンカは「全くない」 円満の秘訣は
家事や育児に協力的で、夫婦の時間も大切にしてくれる理想の夫ともいえる田中さん。そんな田中さんにあえて直してほしいところがあるとすると? 「すごく一生懸命にお手伝いをしてくれるんですけれど、私よりボケてるんですよ(笑い)」と田中さんの“天然ボケ”な一面を告白。
「『ゴミ捨てとくね』って彼が自分から言ってくれたので、『ありがとう、玄関に置いとくね』って言って私が外出して、帰ってきたらそのままゴミが残っていて。彼も外に出たはずなんですけど、玄関のゴミをまたいで忘れていくっていう。すごいですよね(笑い)」とほほ笑ましいエピソードを明かした。
夫婦ゲンカについては「全くないんです。わたしはちょいちょい文句は言うんですけど(笑い)、それに対して彼が『ごめんごめん』って言って終わる感じで、ケンカには発展しないですね」と話す。夫婦円満の秘訣(ひけつ)については「たぶん、普段から伝えたいこと、話さなきゃいけないことを、話しているんだと思うんですよね。だから引きずらないし、(問題が)大きくならないし、ケンカにもならないっていうのがあるのかな」と持論を展開した。
山口さんは「一日あった出来事やその日、子供がしたこととかは、その日のうちに話すようにしています。夫婦の時間は毎日、多かれ少なかれ取っています」とも話し、夫婦間でのコミュニケーションを大事にしていることをうかがわせた。
◇「いつもニコニコのママ」は無理でも「大好き」は伝える
育児で大切にしていることについ尋ねると「子育てをしていて、いつもニコニコなママでいるのは厳しいと思うんですよね。私も怒ることはありますし、自分で『あ、不機嫌になってるな』って思うこともあります。でも子供には『大好きなんだよ、本当にいとおしい存在なんだよ』ってことは日常的に伝えていますね」と母親らしい表情で語る。
子供への愛情は日常のささいな場面でも伝えているといい、「例えば姉弟で仲よく遊んでる姿を見て、可愛いなあと思った時にも『可愛いねえ。本当に生まれてきてくれてありがとう。ママはすごく幸せだよ』って、ほんのささいなことでも口に出すようにしていますね。その半面、怒る時は怒るんですけど、そういう時も『ママはあなたたちのために怒っているんだよ。何で怒ってるか分かる?』というふうに伝えるようにしてます」と話す。
最近では「たまに『ママ、それ機嫌が悪いから怒ってるんじゃない?』って子供から言われて、『そうかもしれない、そこまで怒ることじゃないよね』って思い直したりします」と、子供たちに意見されることもあるという。山口さんは「こういうふうに子供たちとディスカッションできることって、大事なんじゃないかなって思います。子育てでは、親だから、子供だからじゃなく、一人の人間として、ディスカッションしていくことを大切にしています」と子供たちとのコミュニケーションの大切さを語った。
<プロフィル>
1977年6月11日生まれ、東京都出身。バラエティー番組のほか、ドラマ・映画・舞台・CMなどに出演。タレントとして初めて野菜ソムリエ中級資格を取得したほか、愛玩動物飼養管理士2級などの資格を持つ。2015年にお笑いコンビ「爆笑問題」の田中裕二さんと再婚。前夫との間に2人の子供がおり、1月に田中さんの子を妊娠したことをオフィシャルブログで発表した。初夏に誕生する予定。
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