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玉山鉄二:佐々木希と夫婦役 野島伸司脚本の“悲劇的純愛”ドラマ

 俳優の玉山鉄二さんが、動画配信サービス「Hulu」のオリジナルドラマ「雨が降ると君は優しい」で主演を務めることが、分かった。同作は「高校教師」「家なき子」などの野島伸司さんが脚本を手がける“悲劇的純愛”ドラマといい、玉山さん演じる主人公の妻役で佐々木希さんも出演する。

 ドラマは野島さんが3年の歳月をかけて紡ぎ出した作品といい、「性嗜好(しこう)障害」という病気の一つである“セックス依存症”がテーマ。玉山さんがいちずに愛する妻が“セックス依存症”だと知り、計り知れない苦悩にさいなまれていく主人公・立木信夫を、佐々木さんが心の底から夫の信夫を愛しながらも、不特定多数の男と体の関係を持ってしまう“セックス依存症”の妻・彩を演じる。

 出版社に勤める真面目な編集者の信夫は、元読者モデルで結婚後は老人ホームの介護助手をしている妻の彩が不特定多数の男性と肉体関係を持ってしまう“セックス依存症”だと知る。なぜか、まぶしく晴れた日にはあらがえない衝動を覚えて、見知らぬ男性と肉体関係を持ってしまう彩。彩を愛しているがゆえに信夫は激しく苦悩し、一方で彩も苦悩と呵責(かしゃく)にさいなまれていく……というストーリー。

 2008年のドラマ「薔薇のない花屋」(フジテレビ系)以来、2度目の“野島作品”出演となる玉山さんは「以前、野島さんが手がけられた作品に出演したとき、すごく悔しい思いをしました。そんなこともあり、今回のお話をいただいたときは『ここでいいものができたら、また違った景色が見えるのではないか』と意気込み、二つ返事で飛びつきました」と明かし、「恋愛モノは過去にあまりやったことがないので、女優さんとずっと目を合わせることに気恥ずかしさを感じる部分もありますが(笑い)、今は何よりも“信夫として抱く感情”を大事にしながら撮影に臨んでいます。役者としての居心地はすごくいいです!」と話している。

 また、“野島作品”初挑戦の佐々木さんは「野島さんの作品は重いテーマを扱いながらも、とても純粋でそれゆえに切なくて……。いつもキュンキュンしながら見ていました。今回の作品も、本当に純粋でとってもとっても深い愛を描いたラブストーリーです」と語り、演じる役について、「性嗜好障害を患っていますが、夫を心の底から愛している女性。自分ではどうしようもない分、ものすごい罪悪感にさいなまれ、自分自身を嫌いになる瞬間もあるからこそ、ノブちゃん(信夫)の前では“いい妻”であろうとします。私にはそんな彩が純粋ではかない女性に思えて、いとおしくなりました。だからこそ彩を演じていると、日々つらい気持ちになります」と告白。「その一方で、このような女性を演じるのは初めてなので『すごい挑戦だな』とやりがいを感じますし、女優として新しい扉が開けている気もしています」と手応えを語っている。

 脚本を手がけた野島さんは「夫婦のラブストーリーを描こうと思いましたが、昨今はやりの浮気や不倫のドラマは私には興味がありません。“妻のセックス依存に対する罪悪感”、“夫の理解しようとする葛藤”という、心と身体の二律背反を描くことで、夫婦の愛の絆を試す極限状態の磁場を敷きました」と作品について語っている。ドラマはhuluで今秋配信予定。全8話。

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