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歌手で俳優の福山雅治さんが19日、東京都内で開かれた主演映画「三度目の殺人」(是枝裕和監督)の公開記念舞台あいさつに登場した。今作は是枝監督と福山さんの「そして父になる」(2013年)以来4年ぶり2度目のタッグとなる。「是枝監督と3度目のタッグは?」と質問された福山さんは「あと1本と言わず、何本もと思っています」と答え、是枝監督も「僕もそう思っていますよ」と即答。福山さんの次作の役柄について「悪いやつ。犯罪者を描きたい」と話し、福山さんとすでに企画についてやりとりしていることも明かした。
またコンペティション部門に出品したベネチア国際映画祭のエピソードについて、福山さんは「(映画の)上映が終わってのスタンディングオベーション後に、監督が僕のひざに手を触れた。安堵(あんど)されたのかなと思って、僕も手を握り返そうとしたけれど『いやちょっと待てよ』と。照れちゃいましたね」と話し、笑いを誘っていた。
舞台あいさつが終わりそうになると、福山さんは司会を制止してファンからの質問を受け付ける“神対応”を見せた。質問したファンの1人が、作品でよく出る事務所などの階段に着目した質問をして、是枝監督は「法律事務所は階段で決めている。らせん階段が好きで(人の)角度がいろいろ撮れるし、光(の当たり方)も違う。階段を撮るとワクワクする」と答え、福山さんも「(監督は)石の階段も好きですよね」と話していた。
映画は、是枝監督のオリジナル脚本で描く法廷心理サスペンス。勝利にこだわる弁護士・重盛(福山さん)が、やむを得ず弁護することになったのは、30年前にも殺人の前科がある男・三隅(役所広司さん)。既に犯行を自供していたが、三隅の動機が希薄であることから、重盛は「事件の真実を知りたい」と思うようになる……という内容。