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香取慎吾:改めて「歌いたい」 元SMAPの映画「クソ野郎と美しき世界」現場リポート

 元「SMAP」の3人が出演する四つの短編によるオムニバス構成の映画「クソ野郎と美しき世界」(4月6日公開)で、香取慎吾さんが出演するエピソード「慎吾ちゃんと歌喰いの巻」の撮影の模様が先日、報道陣に公開された。“歌を食べられてしまう”というアーティスト、香取慎吾役を演じた香取さんは「しばらく歌ってないな、と。昨年11月に(配信番組の『72時間ホンネテレビ』で)歌ったけど、あのときは必死に歌っていたので、最近気持ちよく歌ったことはない」といい、「歌は欠かせないもの」と改めて歌の大切さを感じ、「歌いたい」と本音をもらした。

 映画は、稲垣吾郎さん出演の「ピアニストを撃つな!」(園子温監督&脚本)、香取さん出演の「慎吾ちゃんと歌喰いの巻」(山内ケンジ監督&脚本)、草なぎ剛さん出演の「光へ、航る」(太田光監督&脚本)、3人が出演する「新しい詩(うた)」(児玉裕一監督&脚本)の四つのエピソードで構成。浅野忠信さん、満島真之介さん、馬場ふみかさんらも出演する。

 香取さん出演の「慎吾ちゃんと歌喰いの巻」は、歌を食べて生きる少女「歌喰(ぐ)い」(中島セナさん)と歌えなくなったアーティスト(香取さん)の不思議な関係を描いている。舞台「トロワグロ」で岸田國士戯曲賞を受賞した山内監督がメガホンをとった。

 香取さんは「音楽は気分が晴れやかだったりしたときに聴いたりするけれど、しばらく音楽を聴いてない時期もあって。久しぶりに聴いたらいいなって。絵を描くのと同じで、音楽を聴きたいときはヘッドホン出してきて、『今、俺すごく調子いいんだな』と感じる」と自身の精神状態のバロメーターになっているようで、最近も「よく聴いてます。『ぼくのりりっくのぼうよみ』とか」と明かした。

 ◇自身の絵に囲まれて「刺激を受けた」

 山内監督とはSMAPの短編企画で17年前にタッグを組んだ経験もあり、「17年前も慎吾役だった。久しぶりに会えるなということで、(本人役も)そんなに『えっ(意外)』という感じにならなかった」という。本人役については「普段からあまり役に対して考えない方だけど、香取慎吾役なのでいつも以上に何も考えてない」と自然体で役に臨んだ。

 公開されたセット「慎吾の部屋」には、香取さん自身が描いた絵が室内に所狭しと飾られていた。それらの絵は山内監督が「香取さんのアトリエに呼んでいただいて。膨大な量がある中で、選ばせていただいた」というもの。香取さんは「個展もやったことがないので、いつもとは違う場所に自分の絵が集まっているのを見て、自分の絵からこんなに刺激を受けるんだ、絵を描きたいと思った」という。

 「歌喰い」役の中島さんは2006年2月生まれの12歳。モデルとして活動しており、今回が演技初挑戦となる。山内監督は「雑誌で見かけて、ビジュアルがいい。お会いしたら全然笑わない。この役にぴったりだと思った」と起用理由を説明した。

 香取さんは、中島さんについて「僕が仕事を始めたくらいの年なので……。現場で緊張してそうだけど、彼女の雰囲気がそうなのかしっかりどっしり現場にいる感じ」とその存在感を認めていた。香取さんに対してどう思うかと聞かれた中島さんは「(演技が)すごくうまい」と一言。すると香取さんは「すごい! 褒められた」と喜んでいた。中島さんは絵を描くのも好きだといい、セットに置かれた香取さんの絵の中で魚を描いた絵が「好き」と明かした。

 ◇他の2人の作品はストイック

 「クソ野郎と美しき世界」に出演する他の2人の作品について、香取さんは「台本は見ました。本当にそれぞれ全然違いますね。僕はセナちゃんと歌が食われる作品を楽しくやってますけど。他の2人の作品は、ストイックに現場もピリピリするような内容で、短期間で仕上げるとなると2人ともぐったりするんじゃないかと。全部が合わさって、いい作品になると思う」と完成を心待ちにしていた。

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