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2013年に公開され、怪獣映画・ロボット映画ファンの心をわしづかみにした「パシフィック・リム」の続編「パシフィック・リム:アップライジング」(スティーブン・S・デナイト監督)が、13日からTOHOシネマズ日本橋(東京都中央区)ほかで公開される。前作で一掃したはずの凶暴な怪獣=KAIJUが再び出現。最終決戦の地・東京で、人型巨大兵器「イェーガー」と激闘を繰り広げる。
環太平洋防衛軍が開発したイェーガーの活躍でKAIJUたちが一掃されてから10年。封印したはずの“裂け目”から新たなKAIJU 3体が出現する。亡き英雄ペントコスト司令官の息子ジェイク(ジョン・ボイエガさん)と彼のパートナー、ネイト(スコット・イーストウッドさん)は、孤児の少女アマーラ(ケイリー・スピーニーさん)や若きパイロット訓練生たちと最新型イェーガーに乗り込み、KAIJUたちに立ち向かっていく……というストーリー。
前作のギレルモ・デル・トロ監督は製作に回り、米ドラマ「スパルタカス」シリーズ(2010~13年)や「Marvel デアデビル」シーズン1(15年)を手掛けたデナイト監督がメガホンをとった。ジェイク役には、「スター・ウォーズ フォースの覚醒」(15年)で世界に名をとどろかせたボイエガさん。ペントコストの養女でジェイクの義姉、森マコを、前作に引き続き菊地凛子さんが演じ、パイロット訓練生の一人、リョウイチ役で新田真剣佑さんが今作から新たに出演する。
人類の味方のはずのイェーガーが人間に襲いかかる序盤の展開には驚かされたが、やはり見どころは最終決戦の地、東京都心でのイェーガーとKAIJUの激闘だ。戦いの巻き添えをくらって高層ビル群がなぎ倒され、しかも今回は白昼のため、街がメタメタに破壊される光景がはっきりと見え、あまりの無残さに、何もそこまでやらなくても……と絶望的な気持ちになった。半面、豪快な壊され方は潔くもあり、子供のころ、「マジンガーZ」や「ウルトラマン」を見ながら味わった市街戦のワクワク感を思い出した。
イェーガーに乗り込むパイロットたちが、人種や生い立ち、信仰にかかわらず一致団結していくドラマ部分も見どころの一つだ。「ジプシー・アベンジャー」をはじめとする、進化しパワーアップした新世代イェーガーの雄姿はもとより、メカいじりにたけたアマーラが自作した小型イェーガー「スクラッパー」にも注目したい。さて、東京を蹂躙(じゅうりん)しまくったKAIJUたちが最後に向かった先は……ぜひ劇場で確認してほしい。(りんたいこ/フリーライター)