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鈴木亮平さん主演のNHKの大河ドラマ「西郷(せご)どん」で、主人公の2番目の妻となる奄美の島娘・とぅま(愛加那)を演じている女優の二階堂ふみさん。劇中では二階堂さんの歌う現地の島唄が効果的に使われ、二階堂さん自身も「心の状態が丸裸になるんです」と明かす。また、撮影期間を「私も島で大きな海を見て、自然のパワーをいただきながらやっていた。自分自身が愛加那さんになっているような気持ちでした」と振り返る二階堂さんに話を聞いた。
◇奄美大島には簡単に言い表せない複雑な歴史的背景がある…
二階堂さんが演じるとぅま(愛加那)は、生命力にあふれ、誰にも媚(こ)びない島の娘。13日放送の第18回から登場した。心酔していた“殿”こと薩摩藩主の島津斉彬(渡辺謙さん)と、思いを共にしてきた京の僧侶・月照(尾上菊之助さん)を亡くし、精神的にどん底の状態で島流しされた吉之助(鈴木さん)を文字通り、身も心も救うことになる……。
二階堂さんはとぅま(愛加那)について、「人として、臆さないところ。大きな壁を打ち砕いていく強さがある」といい、「強さと同時に繊細さも持っていて、人が背負っていた過去を感じ取るところは、女性として本当にすてきだなと思います」と印象を明かす。
また「私も意外とそういうところはあるかな。愛加那さんほど強くないけれど」と役と自身とを照らし合わせると、島での撮影を振り返り、「奄美大島には簡単に言い表せない複雑な歴史的背景があると思いました。それでも島の人に会うと『(二階堂さんの故郷である)沖縄は仲間だと思っている。家族だよ』と……。それがうれしかった」と笑顔を見せる。
島唄についても「私は(当初)島唄が歌えなかったのですが、練習をしたら気持ちの高まる曲が多くて。悲しい気持ちを伝えることもあるし、鼓舞する、相手を励ますことにもなる。心の状態が丸裸になるんです」と思い返していた。
◇吉之助との子供「命に代えても守りたい大事な存在」に
やがて、とぅま(愛加那)と吉之助は恋に落ち、結婚。子宝にも恵まれるが、二階堂さんは吉之助に心を引かれたポイントを「積み重ねだと思います。頭を下げて『島のことを僕に教えてください』と吉之助から謝られるシーンが、愛加那の心が動いた瞬間かな」と明かす。
今回は出産シーンも撮影し、二階堂さんは「赤ちゃんは可愛かった。(出演した乳児は)生まれて5日ぐらいの子で、抱っこをしました。エネルギーに満ちあふれていて、(私が)奄美大島に来たときはこの子は、この世にいなかったと考えると不思議な気持ちになりましたね」とうれしそうな表情を見せる。
母親役については「以前も(他のドラマで)ありましたが、今回は子供たちといる時間が濃密で、子供たちは西郷さんがいた証しですから、『命に代えても守りたい』と思うぐらい大事な存在でした」と母性ものぞかせる。
◇吉之助と愛加那は「互いに大きな愛を体感し合った」
吉之助が奄美大島に流されてから2年が経過したころ、藩からの帰還命令が届き、とぅま(愛加那)と吉之助の島での生活は終わりを告げる。
二階堂さんも役を通じて「吉之助さんはいつか遠くに行ってしまう父親、旦那さん。どうしてもそれが押し寄せる実感がありました。愛加那さんはたくさん涙を流したのだろうなと思います」と思いを重ねつつ、最後には「愛加那さんと吉之助さん(の別れ)は悲劇だと思っていたのですが、お互いに大きな愛を体感し合っていたのだったら、(別れはあっても)幸せでもあったんじゃないか、と。それは大きな発見でした」としみじみと語っていた。
「西郷どん」は、明治維新150年となる2018年放送の大河ドラマ57作目。薩摩の貧しい下級武士の家に生まれた西郷隆盛(吉之助)の愚直な姿にカリスマ藩主・島津斉彬が目を留め、斉彬の密命を担い、西郷は江戸へ京都へと奔走する。勝海舟、坂本龍馬ら盟友と出会い、革命家へと覚醒。やがて明治維新を成し遂げていく……という内容。NHK総合で毎週日曜午後8時ほかで放送。