東海エリア発の男性10人組ユニット「BOYS AND MEN」(ボイメン)の水野勝さんが23日、愛知県常滑市の映画館で行われた映画「世界でいちばん長い写真」(草野翔吾監督、6月23日公開)の完成披露上映会に草野監督らと登場した。仕事でこの日の午後、ハワイから戻ったばかりという水野さんは「まだふわふわしていまして……。地元で(公開)初日ということで、(きょうのイベントを)楽しくやっていきたいと思います」とあいさつ。草野監督から「まだ初日じゃないです。初日は1カ月後」と突っ込まれ、照れ笑いを見せていた。
同作は、俳優の高杉真宙(まひろ)さんが演じる高校生を主人公にした青春物語で、昨年夏に常滑市のある知多半島でオールロケが行われた。
地元のテレビ番組のロケなどで、頻繁に同エリアを訪れている水野さんは「お世話になった親しみのある場所で映画を撮れてうれしかった。エキストラで参加してくれた日福(日本福祉大学付属高校)のみんなもエネルギッシュでフレッシュな演技をしてくれた」と振り返った。一方で普段、東海エリアに密着した活動をしているため“レア感”がなかったのか「日福のみんなも僕を見ると『ボイメンねー、へー』ぐらいの感じ。真宙君とか(共演者の武田)梨奈ちゃんを見ると『キャーッ』ってなっていて、すごいなって思いました」と語って、観客の笑いを誘っていた。
撮影中は高杉さんや武田さんらに、大アサリ、タコなど地元の食べ物を紹介したといい、「おいしいでしょうって自慢しました」とにっこり。草野監督は「水野さんには脚本(の言葉)を愛知の言葉に(してほしい)とお願いした。ホームなだけあって、圧倒的なリアリティーがあった」と地元ならではのナチュラルな演技を絶賛していた。この日は高杉さん、武田さんも登場した。
映画は、知多半島にある高校の生徒数百人によって撮影された長いパノラマ写真の実話をモチーフにした、作家・誉田(ほんだ)哲也さんの青春小説(光文社文庫)が原作。引っ込み思案の高校生、内藤宏伸(高杉さん)が、いとこの温子(武田さん)が店長をしているリサイクルショップで360度、長い写真が撮れるよう改造された世にも珍しいパノラマカメラを見つけたことをきっかけに、撮影したい景色を探して街を自転車で駆け巡る……という物語。水野さんは温子の旧友で、ひまわり畑を育てる智也を演じる。