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安藤サクラ:「万引き家族」は「納豆ご飯のよう」

 「第71回カンヌ国際映画祭」で最高賞のパルムドールを受賞した映画「万引き家族」の公開記念舞台あいさつが9日、東京都内で行われ、リリー・フランキーさん、安藤サクラさん、松岡茉優さん、池松壮亮さん、城桧吏さん、佐々木みゆちゃん、樹木希林さん、是枝裕和監督が出席した。松岡さんは「カンヌ(国際映画際)以来、家族に会えると思ってうれしかった」と喜びを語った。

 安藤さんは、「(撮影を終えて)まだ半年たっていない。この家族と過ごした時間はすごく穏やかだったのに、(最高賞の受賞など)ところどころで興奮と爆発が起きて感覚がおかしくなりそうだった。ここにいる方たちはキャビアのようなのに、映画(の家族)は納豆ご飯のよう。監督は納豆ご飯を食べるお茶わんのよう。不思議な時間を過ごしています」と独特の表現で語ると、松岡さんやリリー・フランキーさんは「何を言っているのか分からない(笑い)」と突っ込み、会場の笑いを誘っていた。

 撮影時のエピソードとして、樹木さんは「夏のシーンを正月や(年の)暮れに撮影した」と明かし、「寒くて寒くて、スカートの下のももひきを下げていたら、監督に映っちゃうから上げてって言われた」と“恨み節”。是枝監督は「すみませんでした……」と苦笑いで謝罪した。

 また映画について、是枝監督は「納豆ご飯のような映画です。見る度に味わい方が変わると思います」と安藤さんの表現を使ってアピールしていた。

 「万引き家族」は、犯罪でしかつながれなかった家族を通して、人と人との絆を描くヒューマンドラマ。息子の祥太(城さん)と共に万引きに精を出す治(リリー・フランキーさん)は、凍えている幼い女の子・じゅり(みゆちゃん)を目にして思わず家に連れて帰る。妻の信代(安藤さん)は体中傷だらけのじゅりの境遇を察し、面倒を見ることに。一家は祖母の初枝(樹木さん)の年金を頼りに、アルバイトをしている信代の妹・亜紀(松岡さん)らと幸せに暮らしていたが、ある事件をきっかけに、家族の隠された秘密が明らかになっていく……というストーリー。

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