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森星:海外では「気持ちよくセクシーに挑戦」 ファッション、食のこだわりも

 モデルの森星さんがスペシャルサポーターを務める映画「オーシャンズ8」(ゲイリー・ロス監督)が10日に公開された。森さんは、同作の舞台となっている米ニューヨークのメトロポリタン美術館で開催された世界最大のファッションの祭典「MET Gala 2018(メットガラ)」に、今年5月に初参加。「どういう女性になりたいのか、定まった部分もあった」と、大きな分岐点になったと明かす。森さんにメットガラに参加した感想や映画「オーシャンズ8」の魅力、自身のファッションや理想の10年後などについて聞いた。

 ◇「オーシャンズ8」のメンバーで自身と似ているのは……

 「オーシャンズ8」は、「オーシャンズ11」「オーシャンズ12」「オーシャンズ13」に続くシリーズ最新作。伝説の怪盗ダニー・オーシャンの妹のデビー・オーシャン(サンドラ・ブロックさん)をリーダーとした8人の美女からなる犯罪ドリームチーム「オーシャンズ8」が、世界最大のファッションの祭典「メットガラ」を舞台に、人気ハリウッド女優(アン・ハサウェイさん)が身に着ける総額1億5000万ドル(約166億1850万円)の宝石を狙って、大胆不敵な計画を遂行する……というストーリー。

 「『カッコいい女性たちが集まって悪さをする』映画は、私の好みです」と森さん。同作には以前から注目していたといい、「セレブリティーやモデルがさりげなく登場しているので、そこも注目してもらいたいですね。米国では有名なモデルもたくさん出ていて、そういう人たちを知るチャンスにもなるかな。ファッションの勉強や今の米国の流行も、この映画を通して知ることができるのでは、と思いました」とモデルならではの視点で語る。

 映画は、デビーを演じるブロックさんをはじめ、ハサウェイさん、ケイト・ブランシェットさんなど豪華メンバーが出演していることも話題だ。森さんも作品の魅力の一つに豪華キャストを挙げ、「リアーナのようなシンガーやアーティストもいて、それぞれ違う個性を持っている。女性として見ていて楽しいですね、こんな女性になりたいなって。頭が良くて、悪さもあって……ちょっと憧れがあります」と語る。

 「不器用で、悪さをしてもすぐばれちゃう」と自己分析する森さんは、主要8人のキャラクターの中ではファッションデザイナーのローズ(ヘレナ・ボナム・カーターさん)に一番近いといい、「最も不器用だし、プランを台無しにしちゃうんじゃないかってハラハラドキドキな面もローズは見せてくれる。不器用さが似ていると思いました」と笑顔で語る。

 ◇メットガラに初参加「自信を失う面もあった」

 映画の舞台にもなった「メットガラ」に、今年5月に初めて参加した。ファッションブランド「PRABAL GURUNG(プラバル・グルン)」のデザイナーのプラバル・グルンさんがさまざまな国から選んだモデルに、それぞれ異なる色のドレスを着用させる企画に、日本人モデルとして参加。森さんはグリーンのドレスを着用した。森さんは「『あっ、グリーンなんだ』って(思った)。普段、グリーンのドレスを着るチャンスはあまりないし、自分で選ぶ色でもなかったので。着る人を思って服を作るデザイナーの方なので、私の写真や肌の色を見て『グリーンが合う』と思ったらしいです」と舞台裏を明かす。

 ドレスについては、「パッとした色だけど、着ていてすごく自信が持てるシルエットだし、女性の体のシルエットが好きな人なんだなと思えるデザイナーの方。男性だけど、ここまで女性の見せたいことを分かっているんだなと……」と驚いたことを明かす。「フィッティングの時点では、ちょうど髪を切ったときだったので男性っぽくいこうと思っていたんですけど、逆に最近は、女性らしいファッションが好きになって。女性らしさを意識するようになりました。20代後半になって、自分の見せ方にまた新たに変化がありました」とドレスを着たことで、意識の変化があったことを明かす。

 “初メット”は「うれしいと思いながら、初メットの大事さが、あまり分からなくて。それほど緊張しないと思っていました。誰とでも話せるタイプだと思っていたから……」と森さんは当時を振り返る。だが、いざ参加してみると「余裕がなかったです。どういう気持ちで立っていればいいんだろうとか……。いろんな人とコミュニケーションをとるべきだったんですが、そんな余裕はなかったですね」と話し、「参加しているのは、自信が満ちあふれている女性たち。自分の考え方のちっちゃさに、あ……って。今まで見ていた世界とは違うものを見せられて、自信を失う面もありました」と告白する。

 ただ、得たものも大きかったという。「ふとしたとき、ああいう経験をしたからこそ向上心が出てくるんです。悔しい思いをすると、モチベーションが上がるんだなって改めて思いましたし、すごく視野が広がりました」と森さん。「アン・ハサウェイもすごく目立っていて。中身がすてきなんだろうな、地に足ついているんだろうな、と。初めてのメットガラは、悔しいポイントも反省した部分もあったけど、そのお陰でどういう女性像になりたいのかなんとなく定まった部分もあって、楽しかったです。そのときは、『早く帰りたい、ああ恥ずかしい!』と思っていましたけど(笑い)」と笑顔を見せる。「大きな分岐点となった?」と尋ねると、「はい、変化がありました。(メットガラが)あったかなかったかで、今後の自分への取り組み方が違ったと思います」と力強く語る。    ◇レディーな格好がお気に入り “食”へのこだわりも

 普段、仕事やパーティーなどでドレスを着る機会は多いという森さん。ただ、パーティーでは日本と海外で振る舞い方の違いを意識しているという。「ドレスも、体の見せ方を少し変えています。たとえば、分かりやすくいうと、海外の方が露出できる。“セクシー”という要素を悪く捉えられないので、気持ちよくセクシーに挑戦できます。逆に日本では、いい意味で“品良く”するようにしています。下品にならないよう、冒険は少なめで」と笑顔で明かす。

 プライベートでお気に入りのファッションは、今は「すごくレディーな格好が好き」。「前はカジュアルでボーイッシュな感じが好きだったけど、(今は)体のシルエットでも女性らしいシルエットが見えるような……。例えば、ラップドレスなどは緊張感があるし、上品にも見える、だけど柄はすごくポップにして。今は年齢的にも狭間(はざま)にいるので、まだポップを取り入れたいけど、レディーらしさも興味が出てきたところです」とファッションへの思いを語る。

 健康や美容面でのこだわりについては、特に食事に気を使っているという。「ここ1年ほどで興味が出てきて、いろんな本やドキュメンタリーを見ています。(動画配信サービスの)ネットフリックスに食のドキュメンタリーがいっぱいあって面白いですね」と話す。私生活でも実践しているようで、「いい環境で作られているものって、自分の体がすごく喜ぶのを感じるというか、感覚が敏感になる。豆腐や納豆など大豆のたんぱく質をとりつつ、動物性のたんぱく質もバランスよくとっています。あと、オクラをゆでて、“爆弾丼”的なことをやったりもしています」と明かす。

 最後に、10年後はどんな自分になっているかを想像してもらったところ、森さんは「どういうことをしているか分からないけど……」と言いつつ、「メットガラのように、すてきな経験を通してすてきな女性たちに出会うチャンスがあったので、(今後も)女性として中身も外見も磨き続けられれば」とにっこり笑い、「自分に飽きないように10年後も過ごしたいなと思います」と語った。

 <プロフィル>

 もり・ひかり 1992年4月22日生まれ、東京都出身。祖母にファッションデザイナーの森英恵、姉にモデルの森泉を持つ。数々のファッション誌や広告でモデルとして活躍する。映画「オーシャンズ8」ではスペシャルサポーターを務めている。

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