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俳優の小栗旬さん主演の映画「銀魂2 掟は破るためにこそある」(福田雄一監督)が17日からTOHOシネマズ日比谷(東京都千代田区)ほかで公開される。空知英秋さんが「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載中のマンガが原作。昨年の邦画ナンバーワンヒットとなった実写映画の続編だ。銀時(小栗さん)や新八(菅田将暉さん)、神楽(橋本環奈さん)の万事屋メンバーら主要キャストは続投。堤真一さんや三浦春馬さん、窪田正孝さんらも加わり、よりギャグもアクションもパワーアップした。
「銀魂」は、天人(あまんと)と呼ばれる異星人に占領された江戸時代・かぶき町が舞台。何でも屋「万事屋」を営む侍・坂田銀時らが難題を解決する姿を描くSF時代劇コメディーで、テレビアニメも放送され、劇場版アニメも公開。実写版続編では、万事屋と真選組の熱い友情が描かれる「真選組動乱篇」と人気キャラの将ちゃんが登場する「将軍接待篇」が融合したストーリー。
家賃が払えないほど金欠の万事屋の3人は、アルバイトをすることを決意。だが、バイトの先々で天下の将軍様、将ちゃんこと徳川茂茂(勝地涼さん)と遭遇してしまう。粗相のないようにと考えれば考えるほど、ドツボにはまる3人。同じ頃、真選組は伊東鴨太郎(三浦さん)の登場で、副長を巡って内紛に揺れていた。やがて将軍をも巻き込む陰謀へとつながり、銀時らも加わって大騒動に発展する……という展開。
おおむね前半が「将軍接待篇」のギャグパート、後半が「真選組動乱篇」のアクションパートという構成。前半の大人の悪ふざけともいえるギャグパートに「いくらなんでもやり過ぎだろう」とおなかがよじれるほど笑いころげた後、いい頃合いでアクションパートに引き継がれる。アクションの派手さは前作以上。列車を追いかけ、砲弾が飛び交うド派手シーンのほか、河上万斉(窪田さん)と銀時のワイヤを使ったクールなバトルなど見応えたっぷりだ。
最注目は柳楽優弥さん演じる土方十四郎の別人格「トッシー」だろう。土方は“鬼の副長”と呼ばれ、クールで頭が切れる、真選組局長・近藤の右腕。そんな土方がある攻撃を受けて、へたれオタクのトッシーとなってしまう。袖なしのジージャンを身にまとい、指ぬきグローブを付けて、缶バッジ付きのウエストポーチを腰に巻いた姿は意外にも板についていて、柳楽さんの振り切った演技に目がくぎ付けになった。
前作でも話題の橋本さんの演技も、さらなる新境地を開いている。鼻ほじだけでなく、あんなこともこんなこともしてしまうので、お見逃しなく。(細田尚子/MANTAN)