女優の有村架純さんが21日、東京都内で行われた映画「コーヒーが冷めないうちに」(塚原あゆ子監督)の初日舞台あいさつに登場した。「人生が変わった瞬間」を聞かれた有村さんは「このお仕事を始めたことしか思い浮かばない」と回答。「15歳で『お芝居をしたい』ってオーディションを受け始めたので、それがなかったらここにはいない」と振り返ると、「くじけそうになっても『何のために東京にいるんだ』と思って」と女優業への強い思いをのぞかせていた。
有村さんが女優になりたいと思ったのは中学3年生のときで、「ある日、突然ですね。ドラマを見ていて、興味を持った」と明かすと、主演女優を務めるまでに成長した現在のことを「本当に夢のようですね、毎日が」と噛み締めるように語っていた。
映画は、「本屋大賞2017」にノミネートされた川口俊和さんの同名小説などが原作。「店内のある席に座ると、望んだ通りの時間に戻れる」という奇妙な都市伝説がある喫茶店「フニクリフニクラ」を舞台に、そこに集う人々の巡り合いの奇跡を描く。有村さんは「フニクリフニクラ」で働く心優しい店員、時田数(ときた・かず)を演じている。
舞台あいさつには石田ゆり子さん、林遣都さん、伊藤健太郎さんも登場。数に次第に引かれていく大学生の新谷亮介を演じた伊藤さんは、有村さんとの共演シーンを振り返り、「好きな人同士って、付き合うまでの関係性ってすごく楽しいんですよね。だから有村さんとのシーンは僕もドキドキしながら楽しませていただきました」と笑顔でコメント。
有村さんも「公園のシーンとかはアドリブが多かったんですけど、そこの空間だけ平和な、日本で一番平和なんじゃないかなって思うような空間でした」と明かし、会場を和やかな雰囲気にさせていた。