女優の有村架純さんが1日、東京都内で行われた主演映画「コーヒーが冷めないうちに」の大ヒット舞台あいさつに、塚原あゆ子監督とともに出席。塚原監督から「撮影中、架純ちゃんの中に(本人と役の)2人の人格がいる感じで、それを維持しながら仕事をするのは大変なこと。ご一緒に闘えて幸せでした。光栄です」と言葉をかけられた有村さんは「なんですか、もう……。うれしいです」と感激し、「人や役に真摯(しんし)に向き合ってくれる監督なので、一緒にいると幸せな気持ちになります」と語っていた。
劇中で、心優しい喫茶店の店員を演じた有村さんは「(監督が)物語の最初の方は淡々と仕事をしている、ミステリアスな人物に見せたいとお話ししていた」と振り返り、「ただ、喫茶店にお客さんが来てくれるので、母性のある人なのかなとも考えて、ミステリアスさと自分の中の少しの母性を合わせて。ただ、思い切り出すことができないから、“引いて引いて引いて”で表現しました。難しかったです」と役作りについて明かしていた。
映画は、「本屋大賞2017」にノミネートされた川口俊和さんの同名小説などが原作。「店内のある席に座ると、望んだ通りの時間に戻れる」という奇妙な都市伝説がある喫茶店「フニクリフニクラ」を舞台に、そこに集う人々の巡り合いの奇跡を描く。有村さんは「フニクリフニクラ」で働く心優しい店員、時田数(ときた・かず)を演じた。