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米倉涼子:黒木華の悪女ぶりに「うらやましく…」 話題の“路チュー”も語る

 松本清張原作のスペシャルドラマ「疑惑」(テレビ朝日系)に出演する女優の米倉涼子さんと黒木華さんがこのほど、2月3日の放送を前に取材に応じた。数多くの松本清張作品に出演してきた主演の米倉さんは、「(黒木さん演じる白河)球磨子はやってみたい役だったので、『私だったらこうやるのかな』って(台本を)読みながら思ったり、『(黒木さんの演技を見て)なるほど』って思ったりして、うらやましくなっちゃいました」と黒木さんの悪女ぶりを絶賛していた。

 ドラマは、清張作品の中でも屈指の人気を誇る名作サスペンスが原作。1982年の実写映画と同じく、原作の男性弁護士を女性に変え、現代的な解釈を加える。米倉さんは「最低の弁護士」と陰口をたたかれるが有能な女性弁護士の佐原卓子役で、別の弁護士からの依頼で、保険金目的で夫を殺したという疑惑がささやかれる「鬼クマ」の異名を持つ悪女、白河球磨子(黒木さん)の弁護を引き継ぎ、エキセントリックな球磨子の言動に振り回されながらも、真相を追究していく……というストーリー。

 米倉さんの言葉を聞いていた黒木さんは「(球磨子は)やりたい放題だったので楽しかった」と笑顔を見せ、「難しさはありましたが、本当はどういうふうな人なのかがつかめない女性はやっていて面白い。女的ないやらしさや人間的ないやらしさ、生きているということに対しての執着だったり、そういう人間っぽさが出ればいいなと思って、やりたい放題やらせてもらいました」と振り返った。

 そんな2人は今回が初共演。互いの印象について、米倉さんは「視聴者として見ていて、すごく大好きな女優さん。(黒木さんの)エネルギーが私の中で新しい存在というか、新鮮で楽しかった」といい、黒木さんは「(撮影が)始まる前はどういうやりとりができるのかが楽しみでした。2人でやり合うというか激情し合うようなシーンが多く、『こういう米倉さんがいるんだ!』みたいな感じで面白かった」と振り返った。

 また、米倉さんと黒木さんの“路上キス”シーンが話題を集めているが、「10年ぶりぐらいのキスシーンかな」と米倉さんが明かすと、黒木さんは、「光栄です。ありがとうございました。(米倉さんは)きれいだなとか、顔が小さいなとか、背が高いんだなと思いながらリハーサルはやっていました。変な緊張感というよりは役として動いていく感じ。(撮影前には)ちゃんと歯磨きはしました(笑い)」と語っていた。

 また、完成した映像を見ての感想を、「松本清張作品というと悪い女、したたかな女をやる方が多かったので、自分がやっている作品で自分より悪女がいる作品を見るのは『そういえば初めて』と思い(見ていて)新鮮だった」と米倉さん。一方の黒木さんは、「この役をやるとなった時に(1982年公開の)桃井(かおり)さんと岩下(志麻)さんの(映画版)を見て、『これはどうしようか』と思いました。完パケを見たら(今作は)まったく違う新しい感じになっていたので大丈夫かなって」と率直な心境を明かしていた。

 豪華なキャスト陣がそろう今作は、津川雅彦さんの遺作にもなった。親交があった米倉さんは「ドラマを見るというよりは、津川さんを思い出しちゃうという場面がいくつかあって。なんて言葉にしていいのか分からないですけど、いろいろお世話になったこともあり、思い出しました。そういう意味では、絶対忘れられない作品になりました」と感慨深げな表情で語っていた。

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