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夏帆:妻夫木聡と“禁断愛” 難役に葛藤も「30代に向けてターニングポイントに」

 女優の夏帆さんが2月22日、東京都内で行われた主演映画「Red」(三島有紀子監督)の公開記念舞台あいさつに登場。濃密なラブシーンも話題の“禁断愛”を描く大人のラブストーリーで、夫と子供がいながら、かつて愛した男に惹(ひ)かれる主婦・村主塔子を演じた夏帆さんは「自分のできる範囲内でお芝居してしまうのは絶対ダメだと思って、そこから一歩踏み出そう、と現場で常に葛藤していました」と振り返り、「この作品と出会えて本当に良かった。30代に向けてのターニングポイントになる作品でしたし、できないこともたくさんあったけど、ちゃんと悩む時間を(持つことを)許してもらえたのは本当にありがたかった」と笑顔を見せた。

 舞台あいさつには妻夫木聡さん、柄本佑さん、間宮祥太朗さん、三島監督も出席。塔子が惹かれていく鞍田を演じた妻夫木さんは、塔子と鞍田の関係について「制約やルールでしばられる関係ではなく『ただ一緒にいたい』とか『今自分が何を求めているかといったらこの人の存在だった』という関係性だったんだろうな、と。演じているときはその関係性がすごく心地よかった」と振り返った。

 ただ、「僕自身はできれば行きたくない世界ではありますけど」と苦笑いも浮かべ、「お互いの小さい不満とか我慢の積み重ねがこういう(塔子と鞍田のような)状態を生んでしまうということもあり得るので、僕はそうならないように努力したいかなと思います」と自身の目線で語っていた。

 舞台あいさつ終盤には、一緒に登壇した4人が、サプライズで夏帆さんへ5本のバラの花束を「あなたに出会えてよかった」という花言葉と共にそれぞれプレゼントする場面も。妻夫木さんは花束を贈りながら「弱さを出せる人ってなかなかいないし、そういう人こそ強いと思う。包み隠さず弱い部分を出してくれて、目の前の役と逃げずに向き合っている夏帆ちゃんはとってもすてきだと思いました」と共演の感想も明かしていた。

 映画は、直木賞作家の島本理生さんの同名小説が原作。誰もがうらやむ夫に可愛い娘、“何も問題のない生活”を過ごしていたはずだった、村主塔子(夏帆さん)。ある日、かつて愛した男・鞍田秋彦(妻夫木さん)に10年ぶりに再会する。ずっと行き場のなかった塔子の気持ちは、鞍田によりほどかれていくが、鞍田には“秘密”があって……というストーリー。

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