青木崇高：妻・優香と共演のリモートドラマ語る　「一人芝居」も「孤独ではありませんでした」

　俳優の青木崇高さんと女優の優香さん夫妻が出演するNHKのオムニバスドラマ「リモートドラマ Living」の第4話が、6月6日午後11時45分から放送される。優香さんは声のみの出演で、収録は青木さん1人でリモートで行われたが、青木さんは「空間的には一人芝居ではあるのですが、（脚本を手がけた）坂元（裕二）さんの本のおかげで孤独ではありませんでした」などと撮影の裏側などを語っている。

　青木さんは「キャラクターが成立するための感情や、その人が生きてきた道筋がちゃんと描かれていますし、奥さんがモニターの向こうにいるという細かい設定があって、一人ではないという状況を作ってくれていました。リモート画面の向こうに大勢のスタッフさんもいらっしゃったので、一人という感覚はありませんでした」と撮影を振り返っている。

　ドラマは、連続ドラマ「anone（あのね）」（日本テレビ系）などを手掛けた脚本家の坂元裕二さんのオリジナルファンタジーで1話15分。出産直後の妻に風邪をうつさないよう、自室に籠もって過ごしている夫（青木さん）が会社を休み、ぼーっとテレビを見ていると、ある野球中継が目に留まる。野球の試合は自粛されているはずなのだが……という内容。

　青木さんは「単純にすごく感動して泣けました。注目される側ではない人生のストーリーを掘り下げていて、共感もしましたし、引き込まれました」と絶賛。「まさかのタイミングではあるけれど、ずっと心の底にこびりついていた出来事に向き合わせてもらえたこの人は幸せな人なんじゃないかと思います。ファンタジーな部分もあるんだけれども、とてもリアリティーのある、本当にすごくすてきな脚本ですよね」と語っている。

　さらに「見どころは映像だけでなく、制作する段階から始まっていると思います。リモート制作でドラマを作るということ自体、すごく考えることがありました。やはりドラマはいろいろなことが落ち着いてから撮影する方がいいんじゃないかという思いもあったんですけれど、最終的には制作の意欲に乗りたいという思いで引き受けさせていただきました」と説明。

　「この時期にこのドラマを制作したという姿勢も見どころというか、誇らしいことになったらと思います」と明かし、「間違いなく自分の人生に残るドラマになるので、しっかり向き合いたいと思って頑張りました」と振り返っている。

　全話に、俳優の阿部サダヲさんが小説家に扮（ふん）して出演し、タレントの壇蜜さんが声優を務めるCGキャラクター「ドングリ」も登場する。小説家がドングリから叱咤（しった）激励を受けつつ、4組の家族の物語を紡ぐ、というストーリー。出演する俳優が、実際の家族とドラマの中でも家族を演じるのが特徴で、第1話には女優の広瀬アリスさん、広瀬すずさん姉妹、第2話には永山瑛太さん、永山絢斗さん兄弟が出演した。第3話では、仲里依紗さん、中尾明慶さんが夫婦で共演し、6月6日午後11時半から放送される。