イベント「乳がん月間 オンライントークセッション ~コロナ禍におけるアピアランスサポートと私たちが今出来ること~」に登場した矢方美紀さん
2018年4月、乳がんの「ステージllB」と診断され、左乳房全摘出とリンパ節切除の手術を受けたアイドルグループ「SKE48」の元メンバー、矢方美紀さんが10月6日、オンラインで開催されたイベント「乳がん月間 オンライントークセッション ~コロナ禍におけるアピアランスサポートと私たちが今出来ること~」に出席した。イベントは10月1~31日の「乳がん月間」に合わせたもので、矢方さんはがん治療中のアピアランス(見た目)の悩み、克服方法、周囲のサポートについて語った。
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イベントには、主催したFWD富士生命の山岸英樹社長兼CEO、全国福祉理美容師養成協会(ふくりび)の岩岡ひとみ事務局長も出席した。ふくりびは、FWD富士生命の支援で、乳がん患者へ向けた医療用ウイッグの寄贈を行っている。
山岸社長は、イベントに先立ち「現在、日本ではがんに罹患(りかん)された方の多くが働きながら治療をされています。その一方で、薬の副作用などによる外見の変化を気にされて、それに強いストレスを感じている方々も多いという現状があります」とアピアランスサポートの必要性を説いた。
矢方さんは、自身も医療用ウイッグを使用した経験がある。「私も最初はウイッグの選び方を間違えて悲しい思いをしたので、自分に合うウイッグに出合うことはとても重要」と振り返り、「医療用ウイッグに変えたことで、悩みが一つ消えて、いろんなことに前向きに集中できるようになりました。正直、バレないかと思ったりもしましたが、街中でカットモデルのお誘いがあったくらい周りにも自然だったみたいです(笑い)」とちゃめっ気たっぷりに語った。
コロナ禍の現在は、ストレス解消の機会や患者同士の情報交換・交流が減少して、孤独を感じやすくなっているという新たな悩みもあるという。岩岡事務局長は「外出が少なくなるからといって悩みがなくなるわけではありません。マスクをすることで目元に視線が集まり、まつ毛や眉毛の脱毛が気になるという新たな悩みも出てきています」と説明した。
一方で、がん患者の家族や友人が、自身の髪をウイッグにして患者へプレゼントする需要が高まっている側面もあるという。矢方さんは「手を差し伸べてくれたり、支えてくれた方の感謝の気持ちはずっと今も忘れずにあります。今回のプロジェクトが、いろんな方がアピアランスについて知ってくれるきっかけになればうれしいです」と話した。
ふくりびは、乳がん治療を受けている20人を対象に、人毛100%の医療用ウイッグを抽選でプレゼントするプロジェクトを実施。FWD富士生命が支援する。プロジェクトの詳細や、応募の方法はふくりびの公式サイトに掲載されている。応募の締め切りは11月30日。
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