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現在放送中のドラマ「それでも愛を誓いますか?」(テレビ朝日系、土曜深夜2時30分/ABCテレビ、日曜午後11時25分)にレギュラー出演する吉田沙世さん。ファッション雑誌などのモデルとして10年以上のキャリアを持ち、今年、ドラマで女優デビュー。2作目となる同作では、松本まりかさん演じる主人公の会社の同僚役に抜てきされた。
「えいや! と飛び込んでみよう」。そう決意してスタートさせた女優の仕事は、「新しい挑戦の連続ですごく楽しい」と吉田さん。女優に転身した理由やデビュー作で感じた演技の楽しさ、新作の撮影秘話などを聞いた。
◇女優は「人間力を高められる仕事」
女優デビュー作は、今年放送されたドラマ「オーマイ・ボス 恋は別冊で」。話題作への出演が決まったときのことを「本当に夢のようで、全然信じられませんでした。私で大丈夫かな?という不安もありましたが、うれしさのほうが勝っていたと思います」と振り返る。雑誌の編集部員の役を演じ、撮影中は共演者からいい刺激をたくさん受けた。
「中でも、菜々緒さんはモデルをやられていたこともあり、注目していました。現場での立ち居振る舞いもすてきで、周りの方への気配りもできてカッコいいなと思いました。演者とスタッフが一丸となって一つのものを作っていく現場はとても楽しくて、そういう経験できたことは大きな収穫でした」
女優を目指した理由を、「映像の中で動く自分をもっと見てみたいと思った」と語る吉田さん。演技の仕事を経験して感じたことは「正解がない」ことと「対話の大切さ」だった。
「演技を交わす相手と話し合いながら、いろんな答えが出てくるなあと思いました。人との対話で生まれていくという意味で、人間力を高められる仕事ですね」
◇監督の指示に戸惑い… うれしかった言葉とは
吉田さんがドラマ「それでも愛を誓いますか?」で演じる橘野明(たちばな・のあ)は、主人公の純須純(すみす・じゅん)や、彼女に思いを寄せる会社の同僚・真山篤郎(藤原季節さん)に影響を与える女性。帰国子女で物事をはっきり言うタイプの橘を演じるため、強い女性をイメージして役作りをしていた。しかし、監督からリクエストされた橘の女性像は全く違うものだったそう。
「『ここはもう少し柔らかくして』とか、『可愛らしさを出してみて』と監督から指示があるたび、最初はとても焦りました。橘ってこんな感じなのかな?と迷いながら演じていたと思います。でも、監督が本当に一つひとつのセリフを話し合いながら丁寧に撮ってくださいました。徐々に橘らしさというものを表現できるようになって、彼女にもこういう一面があるよねっていう部分が見えるようなお芝居ができたんじゃないかなと思います。最後、監督から『橘のことを好きになれました』と言っていただいたときは本当にうれしかったです」
◇自分の知らない自分を見つけたい
そんな吉田さんは現在31歳。女優としては人よりも遅いスタートかもしれない。しかし、「いつから始めても遅いことはない。やらないよりはやってから気づいていくことが大事」と明言。「理想の自分を模索していた20代があったからこそ、新しい挑戦ができた」と続けた。
「名古屋から上京したのは20歳で、それからずっとモデルをしてきました。周りの方から女優になったらと勧められることもありましたが、自ら違う道を行こうとは思いませんでした。それが、30歳を超えたころから、『自分はどこまでいけるんだろう?』と考えるようになったんです。新しい道に進むことに躊躇(ちゅうちょ)がなくなったというか、自分が思い描くところだけではない、自分の知らない自分みたいなものを見つけていけたらとても楽しいんじゃないかなと思えるようになりました」
◇理想は「湿度のある女性」 肌ケアは保湿が基本
趣味は音楽とダンスで、DJプレーもたしなむという吉田さん。「こう見えてアクティブなんですよ」とほほ笑む。
「テンションが上がると、家でターンテーブルとミキサーを広げてミックスを始めることもあります(笑い)。コロナ前はレセプションパーティーなどでやらせていただくこともありましたし、その場の雰囲気に合った音楽を選曲して、自分がイメージする空間づくりをすることに興味があるのだと思います」
この日は、秋を感じさせるプリント柄のワンピースで登場。透明感のある肌に血色のいい頬は、女性らしいやわらかい印象を与える。聞けば、吉田さんの理想は「湿度のある女性」だとか。
「秋冬はオレンジ系やボルドー系が可愛いですね。ヘアもリップも艶っぽいというか、全体的にしっとり感がある人っていいなと思います。今回のドラマでご一緒した松本まりかさんがまさにそういう方で、女性らしさがあふれている上に、近寄りがたいところが全くなくて、すてきだなあと思いました」
また、気になるお肌の手入れの基本はやはり保湿を心がけること。
「この季節は乾燥しやすいのでシートパックは手放せないです。化粧水や乳液の後は5分、10分でもパックをするようにしています。潤いを閉じ込めることが目的なので、お持ちの化粧水でコットンパックでもいい。お肌をいたわってあげることが大事だと思います」
(取材・文/服部広子)