取材に応じたフジテレビの竹俣紅アナウンサー
学生時代、女流棋士として活躍していた、入社2年目の竹俣紅アナウンサー。タレントとしてクイズ番組やバラエティー番組などにも出演した経験があり、入社前からすでに名前が知られた存在だった。現在は、「Live News イット!」(月~金曜午後3時45分)の月・火曜のフィールドキャスターとして、この春から「めざまし8」(月~金曜午前8時~9時50分)の木・金曜に出演している。落ち着いた雰囲気の竹俣アナに、健康や美容について、目指すアナウンサー像などについて聞いた。
◇「98点の自分を褒めてあげることが必要」先輩アナの言葉を胸に
勝負にこだわる女流棋士をしていただけあって、完璧を求める「100点を取りに行くタイプ」だと自身の性格を分析する。だが「研修のときに先輩アナウンサーが、完璧主義すぎてはいけないという話をされたことが印象に残っています」という。
「98点を出せているときに、残りの2点に目を向けてしまうと、仕事を続けていく上では心がもたない。98点を出せた自分をまず褒めてあげることが必要だと教えていただきました。私は残りの2点をすごく悔やんでしまうタイプなので、気をつけようと思いました」と明かす。
◇街頭インタビュー「受けてくださる方が“神”に見えることも」
「Live News イット!」ではフィールドキャスターを務め、昨年7月から街頭インタビューを担当している。「最初はどうやったらいいんだろうと、怖さもありました。街を歩く方に声をかけてもほとんどの方が(取材を)受けてくださらない。そんな中でどうやって声をかけたら受けていただけるのか、受けてくださったら、どういう話の聞き方がいいか、ずっと試行錯誤していました。大分慣れてきましたが、受けてくださる方が神様みたいに見えることがあるくらい、毎回挑戦です」と笑顔で語る。
「リポート姿が映るのは数秒、もしくは映らないこともありますが、丸一日かけて取材をし、短いVTRでも、大勢のスタッフの力を結集して作り上げられていることを知っていただけたら」と力を込める。
◇コロナ禍で健康第一 2時間ウオーキングすることも
休日は、「朝、ストレッチをしてから発声練習をして、その後はウオーキングをすることが多いですね。ウオーキング中に見つけたお店でテークアウトしたものを家に帰って食べることもあります」という。ウオーキングは、寒い時期は3~4キロ。暖かい時期は8キロくらい歩くことも。「1~2時間くらいゆっくり歩いています。テークアウトしておいしかったのは、焼きとり弁当とオムライスですね」と照れながら明かす。
翌日が休みの日は、食事のときに少しお酒を飲んだり、ストレス発散に激辛料理を食べたり。コロナが比較的落ち着いているときは、友人と美術館に行って絵画を楽しむ日もあるという。「大学時代に出演していたクイズ番組で絵画の問題が出てきたので、友人と見に行ったのがきっかけでした。最近は、ゴッホの『糸杉』を間近で見たんですが、写真で見て想像していたより迫力があって、実際に見ると全然違うと思いました」と実感を込めて語る。小学校4年生の頃から盆栽を育てる趣味もある。
◇10年後は「家庭を持ちながら仕事も頑張るのが理想」
アナウンサー生活も2年目に入り、「1年目とは違う、いろいろなジャンルの仕事をしてみたいです。同期とは働く時間帯がそれぞれ違うので、なかなか会う機会がありませんが、研修のときから一緒に頑張ってきた仲間なので、ずっと幼なじみのような関係でいたいと思っています」と語る。初めての後輩に対しては、「私自身、1年目に先輩の心遣いに助けられたことが多かったので、私も後輩には同じように接していきたい」と話した。
「仕事と家庭を両立している人に憧れる」という竹俣アナ。「佐々木恭子アナウンサーや梅津弥英子アナウンサーら子育てと仕事を両立されている先輩がたくさんいるので、たくさん話を聞いて、お手本にしたい」と目を輝かせる。
10年後は、「家庭を持ちながら仕事も頑張っているというのが理想です」と語り、今は両親とカクレクマノミ2匹と暮らしているが、「一人っ子なので、将来は家族が増えたらいいな」と思いをはせる。
◇旅番組「意外と自分に向いているかもしれない」
アナウンサーとしては、「番組の雰囲気や時代の空気に合わせて変化していけるアナウンサーになりたいです。テレビの世界が変化しているのと同時に、求められるアナウンサー像も変化していると思うので、まずはそれに対応できる力をつけたい。今はひたすら勉強です」と語る。
大学時代は、同局の旅バラエティー番組「なりゆき街道旅」(日曜正午)をほとんど毎週見ていたといい、「見ると自分も旅をしているような気分になれるので、ああいう番組は好きです」とも。さらに、「昨年、『小籔大説法』というCSの小籔千豊さんの番組で、島根県の出雲市を旅する番組を経験させていただいて、意外に自分に向いているかもしれないという発見がありました」という。
「旅は、名物の食リポや名所など、いろんなものと出会って、そのたびに言葉で表現をしていくわけですが、やってみると、言葉をつむぎ出していくのが楽しくて、またやってみたいなと思いました」と話す。
「今まであまり旅行に行く機会がなかったので、仕事でもプライベートでも旅をしてみたい」といい、「京都にも行ってみたいです。歴史的な建造物に足を運んで、その歴史について語ったり、グルメも堪能できたらいいなと思います。状況が許せば……ですけれど」と思いをはせていた。