検索
取材に応じた羽田美智子さん
1 / 5

取材に応じた羽田美智子さん

写真を見る全 5枚

私が30歳のころ:羽田美智子さん 「自分の人生を歩けば道は開ける」 30代で先輩との出会い、運動の習慣を大切に

 第一線で活躍する著名人の「30歳のころ」から、生きるヒントを探します。今回は羽田美智子さん。当時の思い出や、30歳をより輝かせるためのアドバイス、店主を務めるオンラインのセレクトショップ「羽田甚(はだじん)商店」などについて聞きました。(全3回の2回目、編集・取材・文/NAOMI YUMIYAMA)

 結婚、出産、キャリア……。選択肢が多いアラサー時代は、いろいろ悩みが多い時期。ドラマや映画などで活躍中の羽田さんに、「30代でやっておいて良かったこと」を尋ねると「世代を超えて、年上の先輩と話すこと」を挙げた。

 「私は30代のときは周囲に一回り年上のお姉さんが多くて、彼女たちが歩んでいく道を見ながら、自分の将来をシミュレーションすることができたんです。先輩の中にもいろんなグループがあり、若さを失うことにネガティブな人たちもいたし、年齢を重ねることで『世間からも解放されて、やりたいことが全部できて楽しい』と、言ってくれる人たちも。私は前向きな先輩と接することで、自分も将来、後輩にこんなふうに笑顔で語る人になりたいという目標ができました」

 芸能界の先輩の中には男女を問わず、羽田さんが今も尊敬し、お手本にしたいと思う人たちもいたと語る。

 「女優の野際陽子さんは、侍のような方でしたね。共演したドラマの撮影中に、がんになったのですが、楽屋で『手術してきちゃった』と背中の傷を見せて、『絶対、誰にも言うなよ。心配されたら終わりだから』と言われたことが心に残っています。また、渡瀬(恒彦)さんは、最後の最後まで役者だったし、カッコいい姿しか見せなかった。闘病中もすてきでしたし、甘え方もお礼の仕方もすべてが粋でした」

 先輩たちの思い出を振り返る羽田さん自身も、出演するテレビドラマの数々がシーズン5を超える人気作になるというキャリアの持ち主。一度始めた仕事を、長続きさせる秘訣(ひけつ)を尋ねた。

 「自分でもよくわからないんですけど、一つ秘訣があるとしたら、私が周りにおせっかいを焼くので、撮影現場が家族っぽくなることはありますね。息子の役の子がいたら、ものの10分で家族構成から血液型まで聞いてお母さんみたいになるし、夫婦役だと夫婦みたいになってしまって(笑い)。共演者に『羽田さん、ここだけの話なんだけど……』と相談されることもしょっちゅうです。番組の打ち上げで『みんなと別れるのが寂しいな~』と思うと、うれしいことにまたお話をいただけるんです」

 ◇運動する習慣を 筋肉はウソをつきません

 次に、30代でやっていればよかったことを尋ねると「運動ですね」と、即答。

 「40代になって、ガクッと体力が落ちたのを感じたんです。40代はお金をためるより、筋肉をためろという言葉もあるほど(笑い)。周りのバレエをやっていた人や、宝塚歌劇団出身の人たちは、同じ年齢でも筋肉があるから体力が全然違う。ですから30代のうちに、せめて一日5分でいいから運動する習慣をつけてほしいですね。確実に体力がつきますし、筋肉はウソをつきませんから(笑い)」

 羽田さん自身、毎日決まったエクササイズを続けて、体の変化を感じたという。

 「私は仕事柄ジムに行くのが難しいので、週に4、5日、毎日朝起きたら、家で10分ほどのエクササイズをするようにしています。ラジオ体操第一、第二をやって、腕立て伏せを40回。その後、インナーマッスルを鍛えるプランクを12セットです。これを始めたのは40代後半でしたけど、続けることで、だいぶ変わった気がします」

 最後に温かい笑顔が魅力的な羽田さんに、30代の女性へのメッセージを聞いた。

 「30代の女性には、自分の限界点を作らないでほしいですね。人生はミラクルの連続で、予想もしなかった出来事が40代、50代で起きます。頭で考えてダメだなと思っても、あきらめないで。自分の人生を歩いていけば、きっと道は開けます」

<プロフィル>

 はだ・みちこ 1968年生まれ。茨城県出身。1994年の映画「RAMPO」でヒロイン役に抜てきされ、日本アカデミー賞で新人俳優賞を受賞。以降、テレビドラマ「特捜9」シリーズ、「おかしな刑事」シリーズなど、多数の映画やテレビドラマに出演。2019年、自身が「本当にいい」と思ったものだけを販売するネット上のセレクトショップ「羽田甚商店」をオープン。出演する連続ドラマ「パパとムスメの7日間」(TBS)が毎週火曜深夜に放送。

*……次回は8月4日掲載予定

写真を見る全 5枚

エンタメ 最新記事

Pick Up

アクセス上位記事